生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

偽性血小板減少症(ギセイケッショウバンゲンショウショウ)

 採血をして血小板数を測定するときに、抗凝固剤と血液の混和が不十分な場合には抗凝固剤EDTAにより血小板凝集を起こすことがあります。自動血球計数装置では、この凝集した血小板は血小板として認識されないため、見かけ上実際の血小板数より少なく算定されてしまいます。この現象を偽性血小板減少症(EDTA依存性血小板減少症)といいます。発生頻度は0.1~0.2%で、健常人にも観察されます。EDTAの存在により血小板表面の抗原が変化し、免疫グロブリンが反応して血小板の凝集を引き起こすと考えられています。