生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

移動盲腸症(イドウモウチョウショウ)

盲腸は生理的にも多少の移動性があり、上方6センチ、内方2センチまでを生理的限界としています。移動の大きさがこれ以上で、腹痛などを起こすものを移動盲腸症といい、一般に腸間膜の延長によって起こります。便秘や右下腹部痛などの症状がみられ、盲腸の…

特発性拡張型心筋症(トッパツセイカクチョウガタシンキンショウ)

原因不明の心筋疾患であり、著しい心筋の肥大を形成する肥大型心筋症と、心内腔の著明な拡大と高度な収縮不全を呈する拡張型心筋症に分けられます。その うち拡張型心筋症は、心筋収縮と左室内腔の拡張を特徴とする疾患です。左心不全による低心拍出状態と肺…

運動麻痺(ウンドウマヒ)

自分が意識して運動を行おうとしても、十分に力が出せない状態です。発生部位により、上下肢のうち一肢だけに起る単麻痺、身体の同側の上下肢に起る片麻痺、両下肢に起る対麻痺、両側上下肢に起る四肢麻痺に分類されます。皮質脊髄路が直接あるいは間接的に…

アナフィラキシー(アナフィラキシー)

ハチ毒や食物、薬物等が原因で起こる、急性アレルギー反応のひとつです。蕁麻疹や紅潮等の皮膚症状や、ときに呼吸困難、めまい、意識障害等の症状を伴うことがあり、血圧低下等の血液循環の異常が急激にあらわれると生命にアかかわるアナフィラキシーショッ…

豹紋状眼底

豹紋状眼底は眼底の色素が少ない状態です。近視が進むと眼球が引き伸ばされ、薄くなった網膜の下の血管が見えてきます。眼底検査でそれが豹柄のように見える状態です。強度近視には注意が必要です。ASSUMEへ知識労働者日記へ

イタイイタイ病(イタイイタイビョウ)

カドミウムの慢性中毒により、腎臓の尿細管の再吸収障害、骨の軟化症および骨粗鬆症を来し、これに妊娠、授乳、内分泌の変調、老化および栄養としてのカルシウム等の不足などが誘因となって生じたものです。主症状は疼痛で、腰痛や下肢の筋肉痛などで始まっ…

心的外傷後ストレス障害(PTSD)(シンテキガイショウゴストレスショウガイ)

心的外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder;PTSD)とは、心に加えられた衝撃的な傷が元となり、後になって様々なストレス障害を引き起こす疾患です。トラウマには事故・災害時の急性トラウマと、児童虐待など繰り返し加害される慢性の心理的外…

打撲(ダボク)

転倒やものに強くぶつかるなど体外からの力による、傷口を伴わない軟部組織の損傷をいいます。顔面・頭部、胸腹部、骨盤腔の打撲では脳、肺、肝臓、脾臓 などの重要臓器の損傷を合併することがあります。また、四肢の打撲で著しいはれが生じ、神経、血管が圧…

腹膜炎(フクマクエン)

腹腔内をおおう膜である腹膜が、細菌感染や物理的・化学的刺激によって炎症が起こるものをいいます。腹膜炎は急性腹膜炎と慢性腹膜炎に分類されます。原因としては、虫垂炎・胆嚢炎・膵炎など腹腔内の臓器の炎症が腹膜へ波及することによって生じる細菌因子…

熱傷(ネッショウ)

高熱による皮膚の障害をいい、受傷部位に発赤・水ぶくれ・痛みが現れます。熱傷の面積が広いと血圧低下・尿量の減少・頻脈・感染症などの全身症状が現れます。強い痛みが初期症状ですが、深い熱傷では神経の障害のため痛みがない場合があり、熱傷の深さによ…

捻挫(ネンザ)

関節が不自然な外力により生理的な可動範囲を超えるような動きを強制されたときに発生し、関節を構成している相互の骨と骨の間にずれのないものをいいます。関節の痛みや腫脹、皮下出血、靭帯損傷などがおこります。

痔瘻・肛門周囲膿瘍(ジロウ・コウモンシュウイノウヨウ)

直腸、肛門部の感染症で、直腸・肛門周囲にうみがたまった段階を肛門周囲膿瘍といい、たまったうみが排出され、結果として直腸・肛門と交通のある難治性の管ができる事を痔瘻といいます。 多くは下痢などの時に肛門小窩に便が入り、細菌が肛門周囲に侵入して…

内痔核(ナイジカク)

痔核は正常に存在し肛門の閉鎖に役立っている部分であり、それが大きくなって出血や脱出するようになると、病気として認識されます。肛門部への負担をかけていると、肛門を閉鎖している部分に力が加わって、うっ血を来し出血するようになります。さらに負担…

心室中隔欠損症(シンシツチュウカクケッソンショウ)

左右心室の間にある心室中隔に欠損孔が認められる病気です。血液の一部分が左心室から欠損孔を通り、右心室を通って肺に流れるため、欠損孔を通る血液の分が肺に多く流れ、心臓に負担をかけます。この余分な血液が多いほど早く症状が現れ、手術等の治療が必…

椎間板ヘルニア(ツイカンバンヘルニア)

椎骨と椎骨の間でクッションの役割をはたす軟骨を椎間板といい、繊維輪と髄核で構成されています。この繊維輪に亀裂が生じ、髄核が繊維輪を破って飛び出してしまう事をいいます。飛び出した椎間板が、神経などを圧迫する事により、激しい痛みや痺れなどの症…

橋本病(ハシモトビョウ)

慢性の甲状腺炎のため甲状腺腫大が起こる疾病です。慢性甲状腺炎ともよびます。体質の変化により甲状腺を異物とみなして甲状腺に対する自己抗体ができ、この抗体が甲状腺を破壊していくことにより、徐々に甲状腺機能低下症なる場合もありますが、甲状腺機能…

声帯ポリープ(セイタイポリープ)

のど仏の裏側、喉頭にある声帯の粘膜が一部腫脹または突出したものです。声を出す器官である声帯に、激しい刺激や炎症が起きると粘膜上皮下に出血が起きてしまい、粘膜上皮下の血管が破れて血腫を作る事が原因となります。ポリープの大きいものでは、呼吸困…

線維筋痛症(センイキンツウショウ)

首から肩にかけての痛みやしびれ、上肢の痛みやしびれ、腰背部の疼痛やこわばり感、臀部から太ももの痛みと張り感、膝から下腿の痛みやしびれ、眼の奥の痛み、口腔の痛み、頭痛などの様々な疼痛症状が起こる疾患。1990年に発表されたアメリカリウマチ学会の…

心房細動(シンボウサイドウ)

心房が洞房結節の刺激によらずに速く部分的に興奮収縮し、規則的な洞房結節の活動が伝わらず、心室の収縮が 不規則な間隔で起こる状態をいい、不整脈の一種です。心房細動を起こす基礎疾患には、心房負荷を起こす疾患(僧帽弁狭窄症・閉鎖不全症、心房中隔欠…

腎不全(ジンフゼン)

腎炎などの病気で、血液を濾過する糸球体の網の目が詰まった為に腎臓の機能がおち、老廃物を十分排泄できない状態です。腎臓の働きが正常の30%以下に低下した状態で、いったん慢性腎不全になると腎機能は回復不可能となります。進行すると尿毒症、高カリウ…

子宮腺筋症(シキュウセンキンショウ)

子宮内膜症の一種で、本来は子宮の内側にしかないはずの子宮内膜組織が子宮の筋層内にもぐりこみ増殖した状態をいいます。強い月経痛や月経過多、子宮肥大がみられ、貧血や不妊症の原因となります。

湿疹(シッシン)

衣類や寝具などのさまざまな皮膚に対する刺激により、また誘因・原因となる物質やその他の因子により引き起こされ、現れる皮膚の炎症です。特徴は、小水疱、小丘疹、小膿疱、かさぶたなどのいろいろな発疹が同じ場所に混ざって現れることでかゆみを伴います。

腎結核(ジンケッカク)

腎結核は、肺結核にかかった人がかかる二次性疾患です。肺を犯した結核菌が腎臓に血行性に移って感染します。結核菌におかされた腎臓内部には結核の病巣がつくられ空洞ができ、感染は腎臓だけにとどまらず、尿管や膀胱にも広がります。病変が腎臓だけの場合…

乳房温存術

非浸潤癌やきわめて浸潤が少なく腋窩リンパ節転移がない場合、腫瘍の大きさが3センチ以下の場合に適用される手術です。腫瘍を含む乳腺組織を切除し乳房は温存します。切除の方法によって①Bq+Ax ②Bp+AX ③Tm+Axに分類されます。①Bq+Ax(乳房扇状部分切除術)は…

靭帯損傷(ジンタイソンショウ)

膝には内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯の4本の靭帯があり、関節を安定させる為に制動作用を果たしています。これらの靭帯に大きな外力が作用し、部分的にまたは完全に切れてしまうことをいいます。半月板損傷や骨軟骨損傷を合併したり…

腎梗塞(ジンコウソク)

腎梗塞とは、腎動脈の本幹、またはその枝が何らかの原因でふさがり、血液が行かなくなった部分の腎組織が壊死に陥り、機能しなくなる病態です。心内膜炎、心臓弁膜症、心房細動、動脈硬化症など疾患により、血栓が流れてきて腎動脈に詰まり引き起こされます…