生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

脳神経外科

免疫介在性ニューロパチー

免疫介在性ニューロパチー(immune-mediated neuropathies)とは、末梢神経の構成成分に対する自己免疫機序によるニューロパチーです。急性のギランバレー(Guillain‑Barrə)症候群、 慢性の慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー (Chronic inflammatory demyelin…

歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 (DRPLA)

歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 (Dentatorubral-Pallidoluysian Atrophy; DRPLA).は、脊髄小脳変性症の1つで、ミオクローヌス発作、認知症、協調運動の障害、不随意運動を示し、日本では一番罹患者が多いタイプです。常染色体優性遺伝です。別名内藤・小柳病…

ウエスト症候群(ウエストショウコウグン)

発作の抑制が困難で、知能障害、運動障害をともなう事が多い小児の代表的な難治てんかんで、症候性全般てんかんに分類されています。発作の出現に伴って精神活動が鈍くなり、顔の表情が消え、周囲に関心を示さなくなり、発達は多くの場合は退行し、予後も悪…

ラクナ梗塞(ラクナコウソク)

ラクナは小空洞を意味し、脳内を走る直径0.2~0.3mm位の動脈が閉塞して、脳内にできた小梗塞をいいます。原因は、加齢、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、脱水などです。無症候性ラクナ梗塞は脳梗塞に罹患したことを自覚できません。一方、片麻痺やしびれ、…

低酸素性脳症

低酸素脳症とは、心臓などの循環器や肺などの呼吸器が不全となり、脳に十分な酸素供給ができず、脳機能に障害が起きた状態をいいます。低酸素脳症には、通常、組織への血流量の低下(虚血)と血液の酸素運搬能の低下(低酸素血症)の2つの病態が混在している…

パーキンソン症候群

パーキンソン症候群とは、パーキンソン病の症状を示す病態です。特に原因が明らかなものを症候性パーキンソン症候群といいます。その原因としては、多発性ラクナ梗塞などの脳血管疾患、日本脳炎や嗜眠性脳炎などの脳炎、ドーパミン拮抗作用のある薬剤、一酸…

アルツハイマー病(アルツハイマービョウ)

脳を構成している神経細胞が通常の老化よりも急速に、いわば病的に減ってしまうこと(変性)によって、正常な働きを徐々に失っていき、認知症(痴呆)になっていく病気です。認知症とは、脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害がおこり、普通…

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)(モヤモヤビョウ・ウイリスドウミャクワヘイソクショウ)

頭蓋内の内頸動脈末端部、前大脳動脈・中大脳動脈起始部にかけて狭窄あるいは閉塞があるため、側副血行路として基底核部・脳底部に異常血管網(もやもや血管)が発達した脳血管の病気です。若年型では、走る、泣く、熱い食べ物の吹き冷ましなどの過換気によ…

脳梗塞(ノウソクセン)

脳の血管が詰まったり何らかの原因で脳の血のめぐりが低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態が続いた結果その部位の脳組織が壊死してしまったものをいいます。高齢者の男性に多く、高血圧・糖尿病・高脂血症・心臓病・ストレス・喫煙・飲酒な…

急性硬膜下血腫(キュウセイコウマクカケッシュ)

脳組織の挫滅(脳挫傷)による出血が原因で、頭蓋骨の内側で脳を包んでいる硬膜と、脳の間に出血がたまって血腫になったものをいいます。血腫による圧迫と脳挫傷のため、頭蓋骨の内側の圧が高まり、激しい頭痛、嘔吐、意識障害などが起こります。さらに、血…

慢性硬膜下血腫(マンセイコウマクカケッシュ)

脳実質を包む硬膜、くも膜、軟膜の内側に血液が貯留し増大していく疾患です。アルコール多飲者に多くみられ、軽度の頭部外傷の1~2カ月後に起こることが多く、外傷がない場合には肝障害や抗凝固薬の使用による凝固能の低下がある人に起こりやすいといわれ…

アーノルド・キアリ奇形(アーノルド・キアリキケイ)

脳の奇形の一種で、後頭部にある小脳や脳幹の一部が、頭蓋骨から脊椎に落ち込んだ状態になる事をいいます。先天性は妊娠中に後頭骨から上部頸椎の骨の形成異常によって起き、後天性は出生時の外傷によって頭蓋骨が変形することによって起きます。水頭症及び…

くも膜下出血(クモマクカシュッケツ)

脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜の3枚の膜で覆われており、くも膜の下にはある脳脊髄液の部分に出血した状態をいいます。脳の動脈がこぶのようにふくれて破裂する脳動脈瘤破裂が最も多く、次に脳動静脈奇形からの出血、頭部外傷によるものがあります。頭痛…

エンプティセラ症候群(エンプティセラショウコウグン)

頭蓋骨底部にあるトルコ鞍が拡大し、脳下垂体がトルコ鞍から後方に押し出された病態です。脳周囲の脳脊髄液を正常に保つ保護組織に欠損があります。肥満と高血圧のある中年女性に多く発生しますが、ほとんど症状はありません。エンプティセラ症候群患者の下…

不随意運動(フズイイウンドウ)

自分の意思とは関係なく現れる異常運動のことをいいます。脳梗塞、脳出血、神経変性疾患などにより大脳基底核などの錐体外路の障害、薬の副作用などでおこり、原因不明のものもあります。

運動麻痺(ウンドウマヒ)

自分が意識して運動を行おうとしても、十分に力が出せない状態です。発生部位により、上下肢のうち一肢だけに起る単麻痺、身体の同側の上下肢に起る片麻痺、両下肢に起る対麻痺、両側上下肢に起る四肢麻痺に分類されます。皮質脊髄路が直接あるいは間接的に…

脳溢血(ノウイッケツ)

脳の中枢神経が障害され脳卒中をきたす病気の一つであり、血管が閉塞するのが脳硬塞であり、血管が破れて脳を破壊するのが脳出血です。脳溢血は頭蓋内で脳の血管が破れ、勢い良く血液が出てくるものであり、脳内出血とくも膜下出血に大別出来ます。症状は活…

脳溢血(ノウイッケツ)

脳の中枢神経が障害され脳卒中をきたす病気の一つであり、血管が閉塞するのが脳硬塞であり、血管が破れて脳を破壊するのが脳出血です。脳溢血は頭蓋内で脳の血管が破れ、勢い良く血液が出てくるものであり、脳内出血とくも膜下出血に大別出来ます。症状は活…

外傷性くも膜下出血(ガイショウセイクモマクカシュッケツ)

脳の硬膜・くも膜・軟膜のうち、くも膜の下にはある脳脊髄液の部分に出血した状態をいいます。脳動脈瘤破裂・脳動静脈奇形からの出血・頭部外傷が原因となり、頭痛・嘔吐・うなじが凝る、などの髄膜刺激症状が起きます。→ 詳細はくも膜下出血を参照して下さ…

外傷性くも膜下出血(ガイショウセイクモマクカシュッケツ)

脳の硬膜・くも膜・軟膜のうち、くも膜の下にはある脳脊髄液の部分に出血した状態をいいます。脳動脈瘤破裂・脳動静脈奇形からの出血・頭部外傷が原因となり、頭痛・嘔吐・うなじが凝る、などの髄膜刺激症状が起きます。

三叉神経痛(サンサシンケイツウ)

顔面の感覚情報を脳へ伝え、物をかむときに使う筋肉をコントロールしている第5脳神経(三叉神経)の機能不全による痛みをいいます。痛みは非常に強く、突発的であるのが特徴です。ほとんどの症例は原因不明ですが、動脈の位置の異常による三叉神経の圧迫、…

三叉神経痛(サンサシンケイツウ)

顔面の感覚情報を脳へ伝え、物をかむときに使う筋肉をコントロールしている第5脳神経(三叉神経)の機能不全による痛みをいいます。痛みは非常に強く、突発的であるのが特徴です。ほとんどの症例は原因不明ですが、動脈の位置の異常による三叉神経の圧迫、…

中枢性顔面神経麻痺(チュウスウセイガンメンシンケイマヒ)

脳梗塞・脳卒中・脳内出血・脳腫瘍・脳炎など、脳幹より上位の血管障害により起こります。末梢性との鑑別方法は、麻痺している側の額のしわをつくることができる、麻痺側の閉眼ができる、麻痺の程度が軽度、手や足の痺れと麻痺などが同時に出現する、などが…

中枢性顔面神経麻痺(チュウスウセイガンメンシンケイマヒ)

脳梗塞・脳卒中・脳内出血・脳腫瘍・脳炎など、脳幹より上位の血管障害により起こります。末梢性との鑑別方法は、麻痺している側の額のしわをつくることができる、麻痺側の閉眼ができる、麻痺の程度が軽度、手や足の痺れと麻痺などが同時に出現する、などが…

外傷性脳内出血(ガイショウセイノウナイシュッケツ)

脳組織の挫滅からの出血が脳の内部にたまって脳内血腫になったもので、出血が脳の表面にもたまれば急性硬膜下血腫になります。血腫による圧迫と脳挫傷のため頭蓋内圧亢進がおこり、激しい頭痛・嘔吐・意識障害などが認められます。また局所症状として、片麻…

外傷性脳内出血(ガイショウセイノウナイシュッケツ)

脳組織の挫滅からの出血が脳の内部にたまって脳内血腫になったもので、出血が脳の表面にもたまれば急性硬膜下血腫になります。血腫による圧迫と脳挫傷のため頭蓋内圧亢進がおこり、激しい頭痛・嘔吐・意識障害などが認められます。また局所症状として、片麻…

パーキンソン病(パーキンソンビョウ)

ふるえ・動作緩慢・小刻み歩行などを主な症状とする病気で、脳内の中脳で黒質というドーパミンをつくる神経細胞の数が減ることが原因で発症します。四大症状は安静時のふるえ・筋強剛(筋固縮)・動作緩慢・姿勢反射障害で、このほか同時に二つの動作をする…

パーキンソン病(パーキンソンビョウ)

ふるえ・動作緩慢・小刻み歩行などを主な症状とする病気で、脳内の中脳で黒質というドーパミンをつくる神経細胞の数が減ることが原因で発症します。四大症状は安静時のふるえ・筋強剛(筋固縮)・動作緩慢・姿勢反射障害で、このほか同時に二つの動作をする…

脳挫傷(ノウザショウ)

頭部を強打するなどの要因によって外傷を受けた際に、頭蓋骨内部で脳が衝撃を受けて脳本体に損傷を生じる病態をいいます。頭蓋骨骨折や頭蓋底骨折を同時に受けており脳内出血などを併発する場合が多くなっています。嘔吐・意識障害・運動知覚麻痺・痙攣発作…

脳挫傷(ノウザショウ)

頭部を強打するなどの要因によって外傷を受けた際に、頭蓋骨内部で脳が衝撃を受けて脳本体に損傷を生じる病態をいいます。頭蓋骨骨折や頭蓋底骨折を同時に受けており脳内出血などを併発する場合が多くなっています。嘔吐・意識障害・運動知覚麻痺・痙攣発作…