生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

胸膜炎(キョウマクエン)

胸膜とは、肺の表面をおおう臓側胸膜と、胸壁・横隔膜・縦隔をおおう壁側胸膜からなっており、両胸膜に囲まれた部分が胸膜腔で、ここに胸水がたまる病気を胸膜炎と呼びます。胸膜炎の原因としては、感染症、悪性腫瘍が主なものであり、膠原病、肺梗塞、石綿…

低酸素性脳症

低酸素脳症とは、心臓などの循環器や肺などの呼吸器が不全となり、脳に十分な酸素供給ができず、脳機能に障害が起きた状態をいいます。低酸素脳症には、通常、組織への血流量の低下(虚血)と血液の酸素運搬能の低下(低酸素血症)の2つの病態が混在している…

肝硬変(カンコウヘン)

肝臓が硬くなり、外観が萎縮し表面は凹凸不整になった状態をさします。これはウイルス肝炎やアルコール性肝炎、その他の慢性的な肝臓病が長期間続いた結果、肝細胞が死に、その再生過程で線維増生が起こった結果であり、いわゆる肝臓病の終末像です。最初に…

前縦隔腫瘍

前縦隔腫瘍(Anterior mediastinal tumor)とは、心臓、大血管、気管、食道を除いた縦隔内に発生する腫瘍をいい、いろいろな組織型があり良性と悪性の腫瘍があります。頻度としては胸腺腫がもっとも多く、そのほか、神経性腫瘍、奇形腫、先天性嚢胞、リンパ…

子宮内膜ポリープ(シキュウナイマクポリープ)

良性の腫瘍であり、子宮内膜癌に悪化することはまずありませんが、摘出しても再発することがあります。これは子宮内膜ポリープの原因といわれるエストロゲンの感受性が改善されていなかったり、完全に切除しきれていない場合におこります。子宮内膜ポリープ…

子宮頚管ポリープ(シキュウケイカンポリープ)

良性の腫瘍で、粘膜の上皮細胞が増殖して形成されます。ポリープは茎があり赤みを帯びて柔らかく、膣の入り口に向かって垂れ下がるような形になっています。細菌が感染して炎症を起こすことが原因と考えられており、痛みはありませんが簡単に出血したりおり…

急性冠症候群

急性冠症候群 急性冠症候群(acute coronary syndrome)は、急性冠動脈閉塞により引き起こされる一群の病態をさします。その結果は閉塞の程度によって異なり、不安定狭心症(unstable angina、急性冠不全、心筋梗塞前狭心症、中間症候群)から非ST上昇心筋梗塞(N…

子宮内膜増殖症(シキュウナイマクゾウショクショウ)

卵胞を形成する卵胞膜から分泌されるエストロゲンに対して、子宮内膜細胞の感度が強すぎた為に、増殖が過度となり子宮内膜も異常に厚みを増した病態をいいます。子宮内膜増殖症は、単純性子宮内膜増殖症・混合性子宮内膜増殖症・異型子宮内膜増殖症の3つに…

白癬(ハクセン)

真菌の一種である皮膚糸状菌(白癬菌)が皮膚に感染して起こる病気で、病変の部位により足白癬・爪白癬・手白癬・体部白癬・股部白癬・頭部白癬(しらくも)・ケルスス禿瘡などに分類されます。白癬の症状は病型で異なりますが、共通して環状の紅斑を示し、…

網膜剥離(モウマクハクリ)

視細胞と色素上皮細胞の間で網膜が剥がれる状態をいい、体質や加齢、打撲、強度近視などが誘因と考えられています。網膜剥離がおこると、視細胞は色素上皮細胞から栄養をうけられず、機能が著しく低下しますが、再生力があるため網膜が復位すれば機能が戻り…

ウイルス性筋炎

ウイルス性筋炎は、インフルエンザ、コクサッキー、パラインフルエンザ、エコー9、アデノ21、単純ヘルペスタイプ2、EBなどのウイルス感染で引き起こされることがありま す。 インフルエンザ筋炎は①小児良性急性筋炎型②急性筋炎型③横紋筋融解型に分類され…

骨髄線維症(コツズイセンイショウ)

造血細胞に代わって骨髄の広い範囲で線維組織が増加する病気で、異常な形状の赤血球が産生されたり、貧血や脾臓の腫大が起こります。原発性と2次性に分けられ、原発性骨髄線維症は、多能性造血幹細胞の腫瘍性増殖により、骨髄の広汎な線維化と脾腫を伴いま…

筋ジストロフィー症(キンジストロフィーショウ)

骨格筋の変性・壊死を主病変とし、臨床的には進行性の筋力低下をみる遺伝性の疾患と定義されています。デュシェンヌ型は進行性筋ジストロフィーの大部分を占め、根本的な治療法が確立していない難病で、伴性劣性遺伝で基本的に男性のみに発病します。初期に…

先天性耳瘻孔(センテンセイジロウコウ)

遺伝が関係するもので、耳介の前方や耳介軟骨の上に小さな孔(瘻孔)が認めらます。胎児期にいくつかの軟骨性の塊が集まりひとつの軟骨に癒合する時に、耳介に小さなすきまができてしまうと推測されています。孔の中は袋状になっており、分泌物がたまり感染…