生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

サルコイドーシス(サルコイドーシス)

原因不明の全身性の肉芽腫性疾患をいいます。若年と中年に好発し、両側肺門リンパ節・肺・眼・皮膚への罹患頻度が高く、また神経・筋・心臓・腎・骨・消化器などの臓器も罹患します。最初は無症状ですが、霧視・羞明・飛蚊・視力低下などの眼症状がではじめ…

蜂窩織炎(ホウカシキエン)

細菌感染によって、皮膚と皮下脂肪組織にかけておこる化膿性炎症です。原因菌は主にレンサ球菌で、時にブドウ球菌による感染もあり、外傷・皮膚炎・皮膚真菌症などの皮膚の損傷によって発生します。症状は痛みや脹れ・熱感・紅斑・水疱などですが、感染巣が…

神経鞘腫(シンケイショウシュ)

神経のなかに発生する、極めて特徴的な腫瘍であり、多発することもあります。発生原因は不明ですが、神経の線維を覆っているシュワン細胞が起源といわれています。蛇が卵をのみ込んだような形で神経のなかに腫瘍ができ、腫瘍部分をたたくと、その先の手や足…

歯周病(シシュウビョウ)

歯肉・セメント質・歯槽骨・歯根膜で構成されている、歯周組織のいずれか、あるいはすべてに起こる疾患の総称です。主として歯肉から炎症が起こる歯肉炎や歯周炎と、セメント質、歯槽骨、歯根膜から非炎症性で破壊が起こる咬合性外傷に大別できます。

多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary symdrome;PCOS)(タノウホウセイランソウショウコウグン)

卵巣をおおう皮膜が厚く硬い為に成長した卵子が排卵できなくり、出口を失った状態です。次々に成長し続ける卵子が卵巣にたまって、卵巣が大きく腫れてきます。卵胞が真珠のネックレスのように連なって見えることから『ネックレスサイン』と言われています。…

クレチン病(クレチンビョウ)

先天性や、幼少時発症の甲状腺機能低下症により発達上の障害が起こる病気をいいます。正常体重で出生しますが、しだいに成長・発達がおくれ、新生児黄疸から黄疸が続き、知能障害、精神機能低下、知能障害を来たします。眼瞼がはれぼったく、鼻は低く、いつ…

クローン病(クローンビョウ)

クローン病(Crohn’s Disease)とは、回腸末端から盲腸(回盲部)を中心に、大腸及び小腸の腸管壁の全層にわたって、粘膜から筋層まで深い慢性の潰瘍性病変をひきおこす疾患の総称です。これらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じます。原因不…

顔面神経麻痺(ガンメンシンケイマヒ)

表情筋を動かす顔面神経が、なんらかの原因で傷害されて表情筋が動かなくなる症状をいいます。麻痺は片側に起こるため、顔がゆがみます。内耳・中耳や耳下腺の病気、ヘルペスウイルスや栄養血管障害、寒冷刺激、免疫異常等による末梢性顔面神経麻痺と、脳梗…

五十肩(ゴジュウカタ)

加齢による退行変性や、それに加わる軽微な外傷が招く肩関節痛と、運動制限を引き起こす癒着性肩関節包炎を指します。この病態の発生には、加齢により肩関節の拘縮が起こる場合と、肩関節の周囲の炎症が引き金になり反射性の筋れん縮状態に陥り、やがて筋性…

肺結核(ハイケッカク)

伝染性が高く空気感染する結核菌による肺感染症であり、年齢に関係なく発症します。代表的な症状は、微熱、咳、痰、血痰、発汗、呼吸困難、体重減少などがあります。肺に侵入した結核菌は潜伏感染により、何年も休眠状態で生き続け、大多数は感染から2年以内…

月経前症候群(ゲッケイマエショウコウグン)

月経前症候群(premenstrual syndrome;PMS)とは、排卵から月経前のプロゲステロンが活発になる黄体期に出現し、卵胞期には消失する身体的・精神的不快な症状の総称であり、排卵のある女性には誰にでも起こり得ます。不眠、抑うつ、無気力、腹部腫脹、体重増…

頚椎症(ケイツイショウ)

椎間板の変性・椎間関節の変性・靭帯の変性などの頚椎症性変化により引き起こされる症状をいい、頚椎症性神経根症・頚椎症性脊髄症・局所症状例に分類されます。椎症性神経根症は頚髄から枝分かれした頚神経根(神経の根元)が圧迫され、首~肩~腕~指への…

不眠症(フミンショウ)

不眠症とは、平常時と比較して睡眠時間が短くなり、身体や精神に不調が現れる病気で、睡眠障害の一種です。寝つきの悪くなる入眠障害、眠りが浅く目が覚めてしまう熟眠障害、朝早く目が覚めて眠れない早朝覚醒などの種類があります。急激なストレス状況に対…

ブルガダ症候群(ブルガダショウコウグン)

ブルガダ症候群(Brugada syndrome)とは、突然に「心臓けいれん」ともいえる致死的な不整脈である心室細動をきたし、失神を起こしたり、時に突然死にもつながると考えられている原因不明の心臓病です。突然に心室細動が出現し、何の兆候もなく突然失神をきた…

もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)(モヤモヤビョウ・ウイリスドウミャクワヘイソクショウ)

頭蓋内の内頸動脈末端部、前大脳動脈・中大脳動脈起始部にかけて狭窄あるいは閉塞があるため、側副血行路として基底核部・脳底部に異常血管網(もやもや血管)が発達した脳血管の病気です。若年型では、走る、泣く、熱い食べ物の吹き冷ましなどの過換気によ…

ファロー四徴症(Tetralogy of Fallot;TOF)(ファローシチョウショウ)

ファロー四徴症(Tetralogy of Fallot;TOF)は、大きい心室中隔欠損があり、右心室の出口(漏斗部)が狭い先天性心疾患です。肺動脈狭窄(漏斗部狭窄)、心室中隔欠損、右心室肥大、大動脈騎乗の4つの奇形を合併していることにより、全身に送られる動脈血に…

百日咳(ヒャクニチゼキ)

特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道、呼吸器感染症の一種です。百日咳菌の感染により発症し、菌がつくる毒素により咳がでます。最初は風邪の初期症状にも見える症状が続き、そのうちに、主に夜間に喘息のように咳が発作的に長く続く…

溶連菌感染症(ヨウレンキンカンセンショウ)

A群β溶血性連鎖状球菌という細菌が咽頭、扁桃腺に感染して発症します。咽頭炎・扁桃腺炎、口蓋の点状紅斑・点状出血斑、イチゴ舌、全身発疹(猩紅熱)、皮膚落屑、頭痛、嘔吐などがあります。また、中耳炎・気管支炎・リンパ節炎・副鼻腔炎・急性腎炎・リウ…

ナルコレプシー(ナルコプレシー)

ナルコレプシーとは、昼間の耐えがたい眠気や、笑い・喜び等の感情が昂ぶった際に全身の力が抜けてしまう情動脱力発作、入眠時に現れる金縛りのような睡眠麻痺や、入眠時幻覚を主な症状とする慢性疾患です。原因不明ですが、何らかの体質的要因や、オレキシ…

脳梗塞(ノウソクセン)

脳の血管が詰まったり何らかの原因で脳の血のめぐりが低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態が続いた結果その部位の脳組織が壊死してしまったものをいいます。高齢者の男性に多く、高血圧・糖尿病・高脂血症・心臓病・ストレス・喫煙・飲酒な…

ページェット病(Paget)(ページェットビョウ)

乳房・腋窩・会陰部・肛門周囲などに発生する上皮内癌で、進行するとページェット癌になります。乳房部では、乳管浅部がんの皮膚への浸潤、その他、外陰部や肛門の周囲や腋窩に生じます。境界が比較的はっきりした淡紅色から褐色調、またはびらんや粉(鱗屑…

ベーチェット病(ベーチェットビョウ)

ベーチェット病(Behcet’s disease)とは、口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性炎症性疾患です。原因不明で、再発・寛解を繰り返し、目、口、皮膚、外陰部の他、中枢・末梢神経、消化管、関節…

肺気腫(ハイキシュ)

呼吸細気管支と肺胞が拡張し、破壊される疾患です。徐々に進行し、肺胞が拡張と破壊を繰り返すとブラという袋を形成し、肺の血管が細くなったり、肺全体が膨張し、呼吸筋である横隔膜を押し下げたり、心臓を圧迫したりします。自覚としては、体動時の息切れ…

肺水腫(ハイスイシュ)

血液の液体成分が血管の外へ滲み出した状態をいいます。肺内で液体成分がたまるため肺のガス交換が障害されて、低酸素血症となり、呼吸困難が現れます。原因は大きく分けて2つあり、肺の毛細血管静水圧が上昇したために液体成分が漏れ出るもの(静水圧性)…

腸間膜リンパ節炎

腸間膜リンパ節炎は、主に回盲部付近の腸管膜リンパ節の非特異的炎症です。種々の感染症(腸管の感染症、風邪などの上気道感染症)などで起こり、発熱、腹痛、嘔吐、下痢などの急性虫垂炎に良く似た症状を呈します。 血液検査では、CRP高値、白血球増多、…

手足口病(テアシクチビョウ)

手足口病 (hand, foot and mouth disease; HFMD)とは、小児期によくみられる急性熱性発疹症のひとつで、口腔内、手のひら、足底に多発する小水疱が現れる病気です。原因は主に腸管ウイルスであるエンテロウイルスあるいはコクサッキーウイルスの感染によって…

ダウン症候群(ダウンショウコウグン)

21番染色体が3本あることにより、精神発達の遅れ、特異な顔貌、多発奇形を示す症候群です。つり上がった眼、幅広く扁平な鼻、内眼角贅皮(目頭をおおうひだ状の皮膚)などからなる特有の顔をしています。半数に心臓の異常がみられ、その他、腸の奇形や白…

僧帽弁閉鎖不全症(ボウソウベンヘイサフゼンショウ)

心臓の左心室の入り口に位置する弁が正しく閉じることができず、逆流をきたすようになる疾患です。軽度の場合は心臓超音波検査での機能の低下、疲れやすい、動悸・息切れがするといった自覚症状があり、重度では肺のうっ血、水腫が認められます。心臓への過…

円錐角膜(エンスイカクマク)

中央部の角膜が薄くなり、角膜が前方へ円錐状に突出していく非炎症性変性疾患です。不正乱視がおこり、視力が低下します。原因不明ですが、遺伝やアトピー、眼を擦ること、コンタクト装用などが関係すると考えられています。ハードコンタクトレンズによる矯…

鼠径ヘルニア(ソケイヘルニア)

足の付け根である鼠径部に、腸などの臓器の一部が飛び出した状態をいいます。鼠頸部にこぶのような膨らみがあり触ると柔らかく、初期のころは起立時やお腹に力を入れた時に鼠径部の皮膚の下に腹膜や腸の一部などが突出し、指で押さえると引っ込みます。次第…