生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

萎縮性腟炎(イシュクセイチツエン)

更年期を過ぎるころになると、女性ホルモン(エストロゲン)の減少のため、腟の粘膜がやや薄くなり萎縮してくるため、充血を起こして出血したり、傷がつきやすくなった状態をいいます。症状としては、黄色っぽいおりものがつづき、時には少量の出血を伴いま…

ドライアイ(ドライアイ)

涙液の量的不足または質的異常が原因で、様々な自覚症状とともに種々の角結膜上皮障害をきたす状態を総称したものです。眼乾燥症状が主体ですが、眼が疲れる・かゆい・眼脂が出やすい・充血しやすいなど、眼精疲労やアレルギー性結膜炎あるいは慢性結膜炎に…

シェーグレン症候群(シェーグレンショウコウグン)

主として中年女性に好発する涙腺と唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫疾患ですが、全身性の臓器病変を伴う全身性の自己免疫疾患でもあり、膠原病に合併する二次性シェーグレン症候群と、これらの合併のない原発性シェーグレン症候群に分類されます。根本…

蕁麻疹(ジンマシン)

皮膚の中の小さな血管が一時的に膨らみ、血液の中の血漿が周囲に滲み出た状態をいいます。蕁麻疹は食べ物・食品添加物・花粉・ハウスダストなどのアレルギー物質が原因である内因性と、寒さ・ストレス・細菌・ペットなどのアレルギー以外のものが原因である…

子宮外妊娠(シキュウガイニンシン)

受精卵が正常な着床部位以外に着床発育した状態で、時には激烈な下腹痛および出血性ショック症状を呈する疾患です。受精卵の着床部位により、卵管妊娠・卵巣妊娠・腹腔妊娠・頸管妊娠などに分類されており、もっとも頻度が高いのが卵管妊娠です。下腹部痛・…

WPW症候群(ダブルピーダブルショウコウグン)

WPW症候群(Wolf-Parkinson-White syndrome)は、不整脈(頻脈)を生じる心臓病の一つで、Kent束と呼ばれる副伝導路が存在することによって、リエントリー回路を形成することで生じてきます。通常は 洞結節から発した電気信号が心房を経由して心室へと伝達され…

胆石症(タンセキショウ)

胆道にできる結石を総称して胆石といい、肝内結石・胆管結石・胆嚢結石があります。コレステロール系結石は、胆汁中のコレステロールが結晶になったもので、肥満や過食、ホルモンや薬の作用、ストレスなどが影響しており、色素結石は胆汁の成分であるビリル…

胆嚢炎(タンノウエン)

胆嚢の出口である胆嚢管が胆石などによって閉塞して胆嚢内の圧力が上昇し、胆嚢壁内の血流が悪くなったり、リンパ管の流れが障害されて壁がむくみ、胆膿 内に存在する細菌が増殖して炎症が起こる疾患です。胆嚢の炎症が慢性的に持続している場合や、急性胆嚢…

虫垂炎(チュウスイエン)

小腸から大腸に移った直後の大腸を盲腸といい、その末端からの突起物を虫垂といいます。その虫垂内部が腸の内容物やリンパ濾胞の増殖などにより詰まってしまい、2次的に細菌感染を併発した状態をいいます。虫垂が破裂すると細菌を含んだ腸の内容物が腹腔内へ…

脊柱側湾症(セキチュウソクワンショウ)

正常な脊柱は生理的湾曲をしています。この湾曲の異常、脊柱の側方への湾曲を脊柱変形といいます。姿勢が悪いために起こる機能性側湾症と原因が不明な突 発性側湾症があります。脊柱変形は、脊柱がねじれながら横に湾曲していく側湾症、後方に凸に曲がって…

胞状奇胎(ホウジョウキタイ)

異常妊娠のひとつで受精卵が着床後、絨毛上皮のみが子宮内で異常増殖を続け子宮内腔を占領し、ぶどうの房状の外観を呈するものをいいます。胞状奇胎が起 こる原因は、一つの卵子に二つの精子が侵入すること、受精時に卵由来の核が不活化し、精子由来の核のみ…

ブドウ球菌感染症(ブドウキュウキンカンセンショウ)

ブドウ球菌はグラム陽性球菌で、毒力の強い黄色ブドウ球菌と毒力の弱いコアグラーゼ陰性ブドウ球菌があります。黄色ブドウ球菌は、ヒトの体表では鼻前庭、会陰部、鼠径部、腋の下、臍部に常在し、その侵入により化膿性皮膚疾患(膿痂疹、蜂窩炎等)、中耳炎…

血管新生緑内障

血管新生緑内障は、糖尿病を原因とする緑内障で、糖尿病性緑内障ともいいます。網膜の虚血が原因で隅角部に新生血管を生じ、初期の開放隅角から閉塞隅角緑内障となります。末期には急性緑内障発作を起こすこともあります。治療は、眼底の糖尿病性網膜症と緑…

高尿酸血症(コウニョウサンケッショウ)

遺伝をつかさどる核酸の素材となるプリン体は、過剰になると肝臓で尿酸に変えられて、腎臓から体外へ排泄されます。尿酸が作成から排泄までの過程で異常が起こり、体内に尿酸が蓄積すると高尿酸血症になります。原因としては、遺伝的要素、環境因子としてプ…

切迫早産(セッパクソウザン)

切迫早産とは「妊娠22週以降37週未満に下腹痛(10分に1回以上の陣痛)、性器出血、破水などの症状に加えて、外測陣痛計で規則的な子宮収縮があり、内診では、子宮口開大・子宮頸管の展退などが認められ、早産の危険性が高いと考えられる状態」と定義されてい…

抗リン脂質抗体症候群(Anti-phosphlipid syndrome:APS)(コウリンシシツコウタイショウコウグン)

抗リン脂質抗体の本態は、カルジオリピンに結合して構造変化したβ2-グリコプロテインに対する抗体と考えられています。抗リン脂質抗体は凝固制御因子と結合することにより、凝固、血栓傾向を促進すると考えられており、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性…

結膜炎(ケツマクエン)

結膜におこる炎症で、おもな症状は目やに(眼脂)と充血です。ウイルス性結膜炎(流行性角結膜炎・咽頭結膜熱・急性出血性結膜炎)、クラミジア結膜炎(封入体性結膜炎)、細菌性結膜炎などがあります。混合感染、角膜混濁、ドライアイなどの合併症が起きた…

腱鞘炎(ケンショウエン)

筋肉の力を四肢の先端に伝える腱と、腱の浮き上がりを抑える腱鞘の間に起きた炎症をいいます。最も一般的なものは狭窄性腱鞘炎で、ばね指(弾発指)、デケルバン(de Quervain)腱鞘炎などがあります。腱鞘炎の原因は関節リウマチ以外は、「使い過ぎによる腱…

帯状疱疹(タイジョウホウシン)

水痘・帯状疱疹ウイルス(Variccela-zoster virus) によって引き起こされるウイルス感染症の一種です。神経の付け根に残っており、免疫力が低下した時に活性化されて1本の神経支配領域に添って出現します。

肺性心(ハイセイシン)

肺の病気が原因で肺での血液の流れが悪くなり、肺へ血液を送り出している右心室に負担がかかり、右室拡大・右心不全なった状態をいいます。もともとの心臓病でなく、慢性閉塞性肺疾患、肺結核後遺症、肺線維症などの慢性の肺の病気と、肺血栓塞栓症や原発性…

C型肝炎(シーガタカンエン)

C型肝炎ウイルスの初感染後に発症する急性肝障害をC型急性肝炎といい、症状は比較的軽いものの約70%が慢性化します。感染経路は輸血や血液製剤が主でしたが、供給血液からHCV抗体をスクリーニングできるようになり大幅に減少しました。現在の主な感染経路…

川崎病(カワサキビョウ)

全身の中小動脈の炎症を起こす原因不明の病気で、何らかの感染症が引き金になって、血液中にサイトカインと呼ばれる化学物質が増え、いろいろな症状が起こると考えられています。主に4歳以下の乳幼児がかかり、初期は急性熱性疾患として全身の血管壁に炎症…