生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

皮膚科

異型脂肪腫様腫瘍

異型脂肪腫様腫瘍(atypical lipomatous tumor)は、脂肪肉腫の中で最もよく見られる低悪性度腫瘍である。別名、高分化型脂肪肉腫(well differentiated liposarcoma)や異型脂肪腫などとよばれている。50歳代が好発年齢で、大腿深部を始めとする四肢に多く発生…

隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)

隆起性皮膚線維肉腫(dermatofibrosarcoma protuberans; DFSP)は、まれなタイプの悪性新生物である軟部肉腫の1つで、皮膚の深層から発生します。中年以降の男性に好発する悪性新生物です。

酒さ

酒さとは、30歳から60歳代の中年以降に生じる顔面の慢性炎症性皮膚疾患で、紅斑性酒さや酒さ性ざ瘡があります。原因は不明です。酒さの症状を悪化させる因子として、精神的緊張、紫外線、温熱、寒気、飲酒、香辛料などがあります。女性では片頭痛の合併が多…

老人性角化症(ロウジンセイカクカショウ)

中年以降に発生し、加齢と共に増加する皮膚の良性腫瘍で、皮膚の老化現象のひとつです。 遺伝的要因や日光による露出部の皮膚の老化が誘因と考えられています。掌・足裏以外の皮膚で全身どこにでも発生し、とくに顔面・頭部・前胸部・背部によくみられます。…

尋常性白斑(ジンジョウセイハクハン)

後天的に全身の皮膚の色素の一部が脱色する病気です。限局型・汎発型・神経分節型の3種類があり、限局型は身体の一部に白斑が認められるもの、汎発型は全身のあちこちに白斑が認められるもの、神経分節型はある神経の通り道に沿って白斑が認められるもの、…

結節性紅斑(ケッセツセイコウハン)

皮下の脂肪組織に炎症が起こる皮膚疾患です。下腿に硬いしこりと圧痛をともなう不規則な型の紅斑が多発します。原因は、ウイルスや細菌などの感染によるアレルギーが原因と考えられています。その他、薬剤、悪性腫瘍、ベーチェット病、結核、サルコイドーシ…

類乾癬(ルイカンセン)

類乾癬とは、尋常性乾癬に似ていて乾癬でないという意味で、発疹部に集まっている白血球のタイプの違いのみであり、発疹表面だけでは区別はつきません。発疹の大きさにより、滴状類乾癬と局面状類乾癬に分類されており、局面性類乾癬は鱗屑を伴う紅斑ないし…

光線過敏症(コウセンカビンショウ)

光線の照射によって被照射部に丘疹、紅斑、水疱、膨疹などの皮膚症状や関節炎、気管支炎が起こります。紫外線により傷害されたDNAを修復する酵素の先天的欠損によりおこる遺伝性光線過敏症、ポルフィリン代謝異常によりポルフィリン体が蓄積して起こる代…

多形紅斑(タケイコウハン)

繰り返し再発する皮膚病で、特徴として皮膚が赤く盛り上がり、射撃の的のように見える皮疹ができます。薬物、感染症、あるいは病気に反応して起こるアレルギー反応が原因となり、症例の約90%は、単純ヘルペスまたはマイコプラスマ感染症を伴います。腕、脚…

乾癬(カンセン)

角化過程の異常を主病態とする疾患群の総称で、発疹の上に銀白色の垢が付着し、ポロポロとはがれ落ちる病気です。症状により尋常性乾癬、滴状乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、関節症性乾癬に分類され、尋常性乾癬が全体の9割を占めます。遺伝的素因に外的な…

アトピー性皮膚炎(アトピーセイヒフエン)

乾燥などの刺激に対する過敏さ(敏感肌)とアレルギー反応に関係するIgEをつくりやすい体質(アトピー素因)に、さまざまな環境要因がきっかけとなってかゆみのある皮膚炎が生じ、軽快と悪化を繰り返す慢性の病気です。アトピー性皮膚炎では、皮膚の表面…

蕁麻疹(ジンマシン)

皮膚の中の小さな血管が一時的に膨らみ、血液の中の血漿が周囲に滲み出た状態をいいます。蕁麻疹は食べ物・食品添加物・花粉・ハウスダストなどのアレルギー物質が原因である内因性と、寒さ・ストレス・細菌・ペットなどのアレルギー以外のものが原因である…

白癬(ハクセン)

真菌の一種である皮膚糸状菌(白癬菌)が皮膚に感染して起こる病気で、病変の部位により足白癬・爪白癬・手白癬・体部白癬・股部白癬・頭部白癬(しらくも)・ケルスス禿瘡などに分類されます。白癬の症状は病型で異なりますが、共通して環状の紅斑を示し、…

毛巣瘻(モウソウロウ)

腰にある仙骨と尾骨の結合部またはその近辺の皮下に、単発または多発の難治性膿瘍を形成する病気で、毛巣洞炎・毛巣洞・毛巣嚢胞などとも呼ばれます。先天性のものと、後天性のものがあり、後天性は体毛の皮膚への刺入が原因で、瘻孔や肉芽腫、嚢胞を形成し…

ボーエン病(ボーエンビョウ)

皮膚または粘膜の表皮内部に生じる癌の一つで、表皮内に病変が留まっているものをいいます。体幹部や下肢、陰部に多く発生し、日光照射、ヒ素中毒、免疫抑制状態(エイズなど)、ウイルス感染、皮膚傷害、慢性皮膚炎が原因となります。砒素による場合は、手…

蜂窩織炎(ホウカシキエン)

細菌感染によって、皮膚と皮下脂肪組織にかけておこる化膿性炎症です。原因菌は主にレンサ球菌で、時にブドウ球菌による感染もあり、外傷・皮膚炎・皮膚真菌症などの皮膚の損傷によって発生します。症状は痛みや脹れ・熱感・紅斑・水疱などですが、感染巣が…

手足口病(テアシクチビョウ)

手足口病 (hand, foot and mouth disease; HFMD)とは、小児期によくみられる急性熱性発疹症のひとつで、口腔内、手のひら、足底に多発する小水疱が現れる病気です。原因は主に腸管ウイルスであるエンテロウイルスあるいはコクサッキーウイルスの感染によって…

うおのめ(ウオノメ)

限局性の角質増殖です。機械的刺激が繰り返し加わることによって生じ、足型に合わない靴をはいたり、軟らかい底の靴で砂利道のように硬い凹凸のある所を歩くことなどが原因になります。角化部に垂直に加わる圧力によって、激痛が生じる限局性の淡黄色・半透…

湿疹(シッシン)

衣類や寝具などのさまざまな皮膚に対する刺激により、また誘因・原因となる物質やその他の因子により引き起こされ、現れる皮膚の炎症です。特徴は、小水疱、小丘疹、小膿疱、かさぶたなどのいろいろな発疹が同じ場所に混ざって現れることでかゆみを伴います…

アテローム(アテローム)

皮膚のなかに生じた角質が充満した袋をいい、袋自体が角質をつくる細胞でできているため、徐々に内容である角質が増えていきます。毛穴の奥にある毛包が炎症などを起こす為や、外傷により皮膚の表面の細胞が内部に押しやられ、そこに定着した為に発生します…

膿皮症(ノウヒショウ)

化膿菌であるブドウ球菌や連鎖球菌が外部から皮膚に侵入し、化膿性変化をおこす皮膚疾患です。種類としては、毛嚢炎(毛包炎)、せつ、よう、汗腺炎、伝染性膿痂疹、丹毒などがあります。思春期以降の男性の肛門周囲または臀部の皮下膿瘍として発生し、うみ…

悪性黒色腫(アクセイコクショクシュ)

皮膚に発生する皮膚がんの一つであり、その中でも最も悪性度が高い疾患です。皮膚の色と関係するメラニン色素を産生するメラノサイト、あるいは母斑細胞が悪性化した腫瘍と考えられています。単に黒色腫またはメラノーマと呼ばれることもあります。皮膚のど…

円形脱毛症(エンケイダツモウショウ)

脱毛の原因としては最も多い疾患であり、自己免疫の異常やストレスが原因と考えられています。かゆみや痛みなどの自覚症状はなく、頭の毛が円形に突然抜けてしまいます。アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患や自己免疫性疾患などと合併する頻度が高くな…

日光角化症(ニッコウカクカショウ)

日光角化症は、高齢者の顔面などの露光部に好発します。原因は、中波長の紫外線によってDNAに傷ができて起こると考えられています。 その他に耳介、前腕、手背部の皮膚に好発します。皮膚癌の前駆病変とはいっても実際に上皮内癌や浸潤癌に発展する例は数…

熱傷(ネッショウ)

高熱による皮膚の障害をいい、受傷部位に発赤・水ぶくれ・痛みが現れます。熱傷の面積が広いと血圧低下・尿量の減少・頻脈・感染症などの全身症状が現れます。強い痛みが初期症状ですが、深い熱傷では神経の障害のため痛みがない場合があり、熱傷の深さによ…

湿疹(シッシン)

衣類や寝具などのさまざまな皮膚に対する刺激により、また誘因・原因となる物質やその他の因子により引き起こされ、現れる皮膚の炎症です。特徴は、小水疱、小丘疹、小膿疱、かさぶたなどのいろいろな発疹が同じ場所に混ざって現れることでかゆみを伴います。

腋臭症手術(皮弁法25平方センチメートル以上)(K008)

「腋臭症」は一般的に「わきが」とよばれている疾患です。皮膚のアクポリン腺から分泌される汗には特殊な臭気があり、悪臭が著しく社会生活に支障がでる場合には手術が適応されます。局所麻酔下に皮膚を4〜5センチほど切開し、指で皮膚を裏返し目でアクポリ…

腋臭症手術(皮弁法25平方センチメートル以上)(K008)

「腋臭症」は一般的に「わきが」とよばれている疾患です。皮膚のアクポリン腺から分泌される汗には特殊な臭気があり、悪臭が著しく社会生活に支障がでる場合には手術が適応されます。局所麻酔下に皮膚を4~5センチほど切開し、指で皮膚を裏返し目でアクポリ…

植皮術(25平方センチメートル以上)(K013)

植皮術とは熱傷や外傷、腫瘍を切除した後に、皮膚の欠損している部位に自分の皮膚を移植する術式です。皮膚は免疫機能の高い部位であり、自分の皮膚でなければ1週間から2週間で壊死し脱落します。手術方法は大きく分けて全層植皮(毛根や皮脂腺を含んだ厚め…

植皮術(25平方センチメートル以上)(K013)

植皮術とは熱傷や外傷、腫瘍を切除した後に、皮膚の欠損している部位に自分の皮膚を移植する術式です。皮膚は免疫機能の高い部位であり、自分の皮膚でなければ1週間から2週間で壊死し脱落します。手術方法は大きく分けて全層植皮(毛根や皮脂腺を含んだ厚め…