生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

気管支喘息(キカンシゼンソク)

発作性の呼吸困難・喘鳴・咳を繰り返す疾患で、慢性的な炎症が気道に起こり、気道の過敏性が亢進することがその原因と考えられています。抗原の吸入、運 動、感染、ストレスなどが喘息発作の引き金となり、吸入ステロイド薬(副腎皮質ホルモン)を中心とした…

虚血性大腸炎(キョケツセイダイチョウエン)

大腸に栄養を送る血管の血流が不足し、腸管が虚血となり、粘膜の浮腫・出血・潰瘍などが出現する病態をいいます。もともと血管に動脈硬化性の変化がある ところに、便秘による腸管内圧の上昇などが加わり起きると考えられており、高齢者や、糖尿病・膠原病・…

強皮症(キョウヒショウ)

膠原病の一つで、線維化を特徴とする皮膚・肺・消化管症状と、寒冷や感情的動揺に対する反応として麻痺や痛みが起こるレイノー現象を特徴とする血管病変 です。全身性強皮症は皮膚や内臓が硬化あるいは線維化するのが特徴であり、胸やけ・嚥下障害・息切れと…

横紋筋融解症(Rhabdomyolysis)(オウモンキンユウカイショウ)

横紋筋細胞が融解し骨格筋が壊死を起こして、筋細胞内の成分が血中に流出する症状をいいます。初期は筋肉痛・脱力感があり、次第に疼痛・麻痺・筋力減退・ 赤褐色尿などの症状がでてきて、早期治療を行わないと急激な腎機能悪化により腎不全を起こして、死に…

ギランバレー症候群(GBS)(ギランバレーショウコウグン)

免疫システムの異常により末梢神経系に炎症が生じ、髄鞘が破壊される(脱髄する)病気です。神経症状は、多くは下肢の筋力低下で始まり、体幹、上肢つい で脳神経領域まで広がり、顔面神経が障害されます。また、自律神経系も障害され、洞性頻脈、徐脈、顔面…

筋萎縮性側索硬化症(ALS)(イシュクセイソクサクコウカショウ)

手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がやせ衰えていく疾患です。筋肉そのものには異常がなく、筋肉の運動をつかさどる神経(運動ニューロン)だけが障害をうけ、脳からの命令が伝わらずに力が弱くなり筋肉がやせていきます。その一方で、体の感覚や知能…

骨折(コッセツ)

骨折とは骨が折れたりひびが入ることで、通常は周辺組織の損傷を伴い、外傷骨折・疲労骨折・病的骨折に分けられます。脊椎の骨折では骨片での脊髄の損傷によりその支配領域が麻痺したり、頸椎の場合では死亡する事もあり、肋骨骨折の場合は、肺損傷や心臓損…

アルツハイマー病(アルツハイマービョウ)

脳を構成している神経細胞が通常の老化よりも急速に、いわば病的に減ってしまうこと(変性)によって、正常な働きを徐々に失っていき、認知症(痴呆)になっていく病気です。認知症とは、脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害がおこり、普通…

血小板増多症(ケッショウバンゾウタショウ)

慢性骨髄性白血病などと同じく、造血幹細胞が腫瘍化して発生する血液腫瘍疾患です。とくに、血小板のもとになる巨核球の腫瘍性増殖が特徴的で、結果として末梢血における血小板数が著しく増加(40万個/μL以上)します。末梢血中の血小板が増加により痛み・…

ジルベール症候群(ジルベールショウコウグン)

成人にみられる軽度の黄疸を示す疾患群で、肝細胞による間接型ビリルビンの取り込みからグルクロン酸抱合を行うまでのいずれかの部位の障害が原因となります。黄疸の程度は軽度にとどまり、常染色体優性の遺伝形式を示す頻度が高いのですが、原因が単一でな…

結核性髄膜炎(ケッカクセイズイマクエン)

結核菌の感染によって生じる髄膜炎で死亡率が高く、また失明、難聴、水頭症などの重い後遺症を残すことが多い難治性疾患です。亜急性の発症で、頭痛・嘔吐、発熱などの症状で始まり、進行すると意識障害が現れ、さらに髄膜脳炎(視力障害、動眼神経障害、外…

髄膜炎(ズイマクエン)

脳の髄膜下腔のうち、主に軟膜に炎症が生じた状態で、脳膜炎、脳脊髄膜炎ともいいます。抵抗力が無い時や免疫力が低下している場合などに発病することが多く、細菌やウイルス感染が原因です。頭痛やめまいや吐き気を生じ、身体の麻痺を伴うことがあります。…

胃炎(イエン)

何らかの原因によって胃の粘膜に炎症が起こり、粘膜の浮腫、発赤、びらんの形成が短時間に引き起こされた状態をいいます。食べ物や飲み物(コーヒー、緑茶)、腐ったものを摂取、薬品(鎮痛剤、ステロイド剤、抗生物質、経口糖尿病薬)、ストレスなど外から…

食道静脈瘤(ショクドウジョウミャクリュウ)

食道静脈瘤(Esophageal varices)とは、食道粘膜下層の静脈が拡張・蛇行し、瘤状に隆起して静脈瘤を形成したものをいいます。肝硬変や慢性肝炎、あるいは門脈や肝静脈の狭窄・閉鎖によって門脈圧が上昇し、その結果、食道の粘膜下層の静脈が太くなって、静…

心筋梗塞(シンキンコウソク)

狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患により、冠動脈の動脈硬化で血管の内腔が狭くなり、血流が制限されて心内膜側の心筋が壊死に陥ることをいいます。動脈硬化を進行させる危険因子は、高コレステロール血症、高血圧、喫煙、糖尿病、肥満、痛風、運動不足、…

脊髄小脳変性症(セキズイショウノウヘンセイショウ)

運動失調を主要な症状とする神経変性疾患の総称であり、臨床症状や、病理所見、遺伝子の異なる数多くの疾患が含まれます。歩行障害、手がうまく使えない、喋る時に舌がもつれるなどの運動失調がおき、これらの症状が緩徐進行性に進むのが特徴です。その他、…

非結核性抗酸菌症(ヒケッカクセイコウサンキンショウ)

結核菌以外の抗酸菌で引き起こされる病気をいいます。結核との大きな違いは、ヒトからヒトへ伝染しないこと、病気の進行が緩やかであること、抗結核薬があまり有効でないことなどがあります症状は咳、痰、微熱、全身倦怠感などがおき、進行した場合は、呼吸…

胆道閉鎖症(タンドウヘイサショウ)

胆道閉鎖症(biliary atresia; BA)とは、肝臓と十二指腸を結ぶ胆道が閉鎖している病気です。肝臓で作られた胆汁が十二指腸に流れないため、黄疸を引き起こし、放置すると胆汁性肝硬変に進行して死亡の危険性が高まります。先天性または生後間まもなく完全に…

パニック障害(パニックショウガイ)

パニック発作といもわれ、急性の強い不安の発作を繰り返す症状を特徴とします。原因不明ですが、脳内ノルアドレナリン系の過敏・過活動、あるいはセロトニン系の機能不全など、脳機能異常説があります。パニック発作では、突然の激しい動悸、胸・息苦しさ、…

脾腫(ヒシュ)

何らかの原因によって脾臓が腫れて大きくなった状態をいいます。原因は脾臓自体にはなく、肝炎・マラリアなどの感染症、白血病・骨髄線維症・溶血性貧血などの血液疾患、ニーマン・ピック病・ウォルマン病などの代謝異常、その他、肝硬変・門脈亢進症・脾静…

毛巣瘻(モウソウロウ)

腰にある仙骨と尾骨の結合部またはその近辺の皮下に、単発または多発の難治性膿瘍を形成する病気で、毛巣洞炎・毛巣洞・毛巣嚢胞などとも呼ばれます。先天性のものと、後天性のものがあり、後天性は体毛の皮膚への刺入が原因で、瘻孔や肉芽腫、嚢胞を形成し…

ミトコンドリア病(ミトコンドリアビョウ)

細胞の中でエネルギーを作り出すミトコンドリアの機能が低下することによって、主に心臓、骨格筋、脳などに異常を生じます。筋力低下、筋萎縮、知能低下、けいれん、小脳失調、難聴などが出現し、糖尿病や性腺ホルモン異常を合併する場合があります。出生直…

マルファン症候群(マルファンショウコウグン)

身体の線維や骨など、結合組織に影響する遺伝子疾患の疾患で、骨格・肺・目・心臓・大動脈といった多くの器官に症状が現れます。染色体の異常な遺伝子により、フィブリンという蛋白質の生産調節機能に異常が起こり、正常な蛋白質を生産できず線維組織が弱く…

ボーエン病(ボーエンビョウ)

皮膚または粘膜の表皮内部に生じる癌の一つで、表皮内に病変が留まっているものをいいます。体幹部や下肢、陰部に多く発生し、日光照射、ヒ素中毒、免疫抑制状態(エイズなど)、ウイルス感染、皮膚傷害、慢性皮膚炎が原因となります。砒素による場合は、手…

サイトメガロウイルス感染症(CMV)(サイトメガロウィルスカンセンショウ)

ヘルペスウイルスの一種で、乳児や免疫機能が低下している人に病気を引き起こします。感染源は尿・唾液・子宮頸管粘液・腟分泌液・精液・母乳・涙・血液などがあり、大半は何の症状もなく、潜伏状態で体内にウイルスを保有します。免疫力が低下し易感染状態…