生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

感染症

デング出血熱

デング出血熱は、デングウイルスの再感染時に発症します。たとえば4種の血清型があるデング熱の1型にかかった場合、1型に対しては終生免疫を獲得するが、 他の血清型に対する交叉防御免疫は数ヶ月で消失し、その後は他の型に感染しうるようになります。この…

ウエストナイル熱

ウエストナイル熱(West Nile fever)とは、ウエストナイルウイルスによる感染症です。感染症法では第4類感染症に分類されます。1937年アフリカのウガンダで初めてウイルスが 分離されました。米国全土に広がっています。日本では、2005年に米国から帰国した30…

糞線虫症(フンセンチュウショウ)

糞線虫は、熱帯から温帯にかけて広く分布している長さ2mmほどの糸くずのような虫です。土壌中にいる幼虫が皮膚から入り小腸上部の粘膜に寄生します。寄生数が少ないと症状はありませんが、増加すると下痢・腹痛、重症になると吸収障害・体重減少・むくみが出…

疥癬(カイセン)

ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症で、湿瘡・皮癬ともいいます。病型は1000匹程度の寄生によって発症する通常疥癬と、免疫力低下時に100万匹~1000万匹と非常に多数の寄生によって発症する角化型疥癬があります。約1~2ヵ月の潜伏期間ののち発症し、強度のか…

脳炎

脳炎とは脳の実質に炎症が起こる病気です。主にウイルス感染による急性ウイルス性脳炎が多いです。インフルエンザ脳炎、ヘルペス脳炎、日本脳炎、ウエストナイル熱脳炎などが知られています。特異的治療自体存在しない感染症がほとんどです。しかしときにウ…

EBウイルス感染症

EBウイルスは、ヒトヘルペスウイルスγ亜科に属する2本鎖線状DNAウイルスです。主に唾液を介して感染します。初感染例では、多くが無症状で経過します。このウイルスが原因で発症する疾患には、伝染性単核球症、慢性活動性EBウイルス感染症、バーキットリンパ…

りんご病(リンゴビョウ)

子供によく見られる病気で、正式名は伝染性紅斑といいパルボウイルスB19によって起こる病気です。始めに頬がりんごのように赤くなり、その後手足に赤い発疹が出て、時に体中に広がり、紅斑の出現・消失が3~4週間程度続きます。紅斑が出る1週間~10日前に微…

水疱瘡(ミズボウソウ)

水痘ウイルスが口から空気感染してうつるウィルス性の疾患です。2才~10才くらいまで幼児に多い病気で、感染力が強く、飛沫感染により広がるため次々と兄弟等の周囲に感染します。潜伏期間は2週間前後です。症状は2~5㎜の赤い水疱生の発疹が頭部や躯幹に…

はしか(ハシカ)

麻疹ウイルスの感染により起こる病気です。潜伏期は10日~12日で、感染力は発疹出現後5日目くらいまで続きます。軽度~中程度の発熱とともに咳、鼻汁、めやにがみられ、3~5日間続きます。その後、コプリック斑と呼ばれる口腔内に細かな白色の発疹がみられま…

梅毒(バイドク)

梅毒は梅毒トレポネーマという細菌による慢性の全身性感染症で、症状のある顕性梅毒と症状のない潜伏梅毒に分けられます。感染力のある初めの2年を早期梅毒(1期梅毒、2期梅毒)、それ以降の感染力がなくなる時期を晩期梅毒と呼びます。第1期には、陰茎、外…

伝染性単核球症(デンセンセイタンカクキュウショウ)

EBウイルスによる感染で主に唾液を介して感染します。発熱、上気道感染、咽頭・扁桃炎、頸部リンパ節腫脹、肝機能障害が1~2週間続きますが、1ヶ月ほどで自然治癒します。

ブドウ球菌感染症(ブドウキュウキンカンセンショウ)

ブドウ球菌はグラム陽性球菌で、毒力の強い黄色ブドウ球菌と毒力の弱いコアグラーゼ陰性ブドウ球菌があります。黄色ブドウ球菌は、ヒトの体表では鼻前庭、会陰部、鼠径部、腋の下、臍部に常在し、その侵入により化膿性皮膚疾患(膿痂疹、蜂窩炎等)、中耳炎…

帯状疱疹(タイジョウホウシン)

水痘・帯状疱疹ウイルス(Variccela-zoster virus) によって引き起こされるウイルス感染症の一種です。神経の付け根に残っており、免疫力が低下した時に活性化されて1本の神経支配領域に添って出現します。

ウイルス性筋炎

ウイルス性筋炎は、インフルエンザ、コクサッキー、パラインフルエンザ、エコー9、アデノ21、単純ヘルペスタイプ2、EBなどのウイルス感染で引き起こされることがありま す。 インフルエンザ筋炎は①小児良性急性筋炎型②急性筋炎型③横紋筋融解型に分類され…

結核性髄膜炎(ケッカクセイズイマクエン)

結核菌の感染によって生じる髄膜炎で死亡率が高く、また失明、難聴、水頭症などの重い後遺症を残すことが多い難治性疾患です。亜急性の発症で、頭痛・嘔吐、発熱などの症状で始まり、進行すると意識障害が現れ、さらに髄膜脳炎(視力障害、動眼神経障害、外…

髄膜炎(ズイマクエン)

脳の髄膜下腔のうち、主に軟膜に炎症が生じた状態で、脳膜炎、脳脊髄膜炎ともいいます。抵抗力が無い時や免疫力が低下している場合などに発病することが多く、細菌やウイルス感染が原因です。頭痛やめまいや吐き気を生じ、身体の麻痺を伴うことがあります。…

非結核性抗酸菌症(ヒケッカクセイコウサンキンショウ)

結核菌以外の抗酸菌で引き起こされる病気をいいます。結核との大きな違いは、ヒトからヒトへ伝染しないこと、病気の進行が緩やかであること、抗結核薬があまり有効でないことなどがあります症状は咳、痰、微熱、全身倦怠感などがおき、進行した場合は、呼吸…

サイトメガロウイルス感染症(CMV)(サイトメガロウィルスカンセンショウ)

ヘルペスウイルスの一種で、乳児や免疫機能が低下している人に病気を引き起こします。感染源は尿・唾液・子宮頸管粘液・腟分泌液・精液・母乳・涙・血液などがあり、大半は何の症状もなく、潜伏状態で体内にウイルスを保有します。免疫力が低下し易感染状態…

ウォーターハウス・フリードリクセン症候群(ウォーターハウス・フリードリクセンショウコウグン)

ウォーターハウス・フリードリクセン症候群は、激症型髄膜炎菌性髄膜炎で、出血傾向をきたしショック及び急性副腎不全などを呈します。激烈な頭痛、高熱、痙攣、意識障害を呈し、全身皮下出血、チアノーゼ、血圧低下、昏睡を伴い、多臓器不全で死亡すること…

アメーバ赤痢(アメーバセキリ)

赤痢アメーバという原虫による大腸の感染症で、赤痢アメーバの嚢子に汚染された飲食物を口からとることで感染します。感染しても症状が現れるのは 5~10%程度ですが、粘血便・下痢・鼓腸・排便時の下腹部痛などの赤痢症状を示します。典型的なケースでは…

腎臓結(ジンケッカク)

肺結核にかかった人がかかる二次性疾患で、肺を犯した結核菌が腎臓に血行性に移って感染します。結核菌におかされた腎臓内部には結核の病巣がつくられ空洞ができ、感染は腎臓だけにとどまらず、尿管や膀胱にも広がります。病変が腎臓だけの場合は無症状の事…

肺アスペルギルス症(ハイアスペルギルスショウ)

免疫抑制状態にある人が、大気中に浮遊するアスペルギルス菌体を吸入することにより感染します。その病態によって、肺アスペルギローマ、侵襲性肺アスペルギルス症、慢性壊死性肺アスペルギスル症などに区別されています。過去に肺の病気によって形成された…

エキノコックス症(エキノコックスショウ)

エキノコックスという寄生虫によって引き起こされる感染症の一つです。キタキツネやイヌ・ネコ等の糞に混じったエキノコックスの卵を水や食物などからヒト が経口感染する事によって起こる人獣共通感染症で、卵は人の体内で幼虫になり、肝臓に寄生します。肝…

敗血症(ハイケツショウ)

肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分に感染を起こしている場所から、血液中に病原体が流れ込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。発熱が最も主要な兆候ですが、重症の場合には逆に低体温になることもあります。すなわち心拍数や呼吸数の増加もみられ、…

泉熱(イズミネツ)

発熱、腹痛、発疹、下痢などを伴う病気で、山の湧き水、井戸水などの生水を介して偽結核性エルシニア菌に感染することによりおこります。冠動脈瘤や腎不全などの合併症をおこすこともあります。

腎結核(ジンケッカク)

腎結核は、肺結核にかかった人がかかる二次性疾患です。肺を犯した結核菌が腎臓に血行性に移って感染します。結核菌におかされた腎臓内部には結核の病巣がつくられ空洞ができ、感染は腎臓だけにとどまらず、尿管や膀胱にも広がります。病変が腎臓だけの場合…

リウマチ熱(リウマチネツ)

A群溶連菌に感染して後1〜3週間に生じる全身性の非化膿性疾患の一つです。心臓弁膜の障害その他の心臓病が発生し、長い年数をかけて心臓弁膜症を進行させていきます。また関節炎は移動性・多発性で疼痛、発赤、腫脹、圧痛を生じます。

リウマチ熱(リウマチネツ)

リウマチ熱は、A群溶連菌に感染して後1~3週間に生じる全身性の非化膿性疾患の一つです。心臓弁膜の障害その他の心臓病が発生し、長い年数をかけて心臓弁膜症を進行させていきます。また関節炎は移動性・多発性で疼痛、発赤、腫脹、圧痛を生じます。

放線菌症(ホウセンキンショウ)

放線菌症は、歯肉、歯、扁桃腺にいる嫌気性菌のイスラエル放線菌によって起きる慢性の感染症です。腹部型、顔・頸部型、胸部型、全身型4つのタイプがあり、いずれの感染症でも膿瘍ができます。全身型においては脳と脊髄の放線菌症患者の50%以上に神経損傷…

放線菌症(ホウセンキンショウ)

放線菌症は、歯肉、歯、扁桃腺にいる嫌気性菌のイスラエル放線菌によって起きる慢性の感染症です。腹部型、顔・頸部型、胸部型、全身型4つのタイプがあり、いずれの感染症でも膿瘍ができます。全身型においては脳と脊髄の放線菌症患者の50%以上に神経損傷…