生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

糞線虫症(フンセンチュウショウ)

糞線虫は、熱帯から温帯にかけて広く分布している長さ2mmほどの糸くずのような虫です。土壌中にいる幼虫が皮膚から入り小腸上部の粘膜に寄生します。寄生数が少ないと症状はありませんが、増加すると下痢・腹痛、重症になると吸収障害・体重減少・むくみが出ます。 また、粘膜からの出血による貧血、腸管の麻痺・肺炎など、多様な症状が出てきます。便のなかの動く幼虫や、内視鏡で胃や十二指腸の粘膜採取時に虫の断面が発見されることもあります。下痢や肺炎などの症状がある場合は抗体検査も有効です。糞線虫自体は、駆虫薬でほぼ完全に駆虫できます。