生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

デング出血熱

 デング出血熱は、デングウイルスの再感染時に発症します。たとえば4種の血清型があるデング熱の1型にかかった場合、1型に対しては終生免疫を獲得するが、 他の血清型に対する交叉防御免疫は数ヶ月で消失し、その後は他の型に感染しうるようになります。この再感染時にデング出血熱になる確率が高くなるため、血清型別も含めた診断が重要です。一部の患者において突然に、血漿漏出と出血傾向を主症状とするデング出血熱が起こります。重篤な症状は、発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴的です。臨床症状としては、冷汗、四肢の冷感、点状出血、腹水・胸水、肝腫大、血小板減少などがみられます。血症漏出がさらに進行すると循環血液量不足からショック状態となります。これがデングショック症候群です。