生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

自己免疫

新生児ループス症候群(シンセイジループスショウコウグン)

新生児ループす症候群とは、母親の自己抗体が胎盤を介して、胎児および新生児に障害をあたえる後天性の自己免疫症候群です。主な症状としては心臓の伝導障害・皮膚症状・肝機能障害・血液障害などがあります。心症状以外の症状は、一過性かつ可逆的な障害で…

皮膚筋炎(ヒフキンエン)

膠原病の1つで、筋肉が冒される病気です。特徴的な皮膚症状がある場合を皮膚筋炎、ない場合を多発性筋炎と呼びます。全身の筋肉が左右対称性に徐々に障害され、特に上腕や大腿部の筋力低下が強く、階段昇降、椅子からの起立、腕をあげる、着替えなどの動作が…

結節性動脈周囲炎(ケッセツセイドウミャクシュウイエン)

中程度の太さの血管の動脈壁に炎症を生じる疾患です。動脈は全身の諸臓器に分布する事から、腎臓・腸・脳・心臓・皮膚などあらゆる臓器症状を起こします。侵される臓器によって長期間の高熱、筋・関節痛、急激な体重減少、腹痛・下血、腎障害、高血圧、神経…

シェーグレン症候群(シェーグレンショウコウグン)

主として中年女性に好発する涙腺と唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫疾患ですが、全身性の臓器病変を伴う全身性の自己免疫疾患でもあり、膠原病に合併する二次性シェーグレン症候群と、これらの合併のない原発性シェーグレン症候群に分類されます。根本…

抗リン脂質抗体症候群(Anti-phosphlipid syndrome:APS)(コウリンシシツコウタイショウコウグン)

抗リン脂質抗体の本態は、カルジオリピンに結合して構造変化したβ2-グリコプロテインに対する抗体と考えられています。抗リン脂質抗体は凝固制御因子と結合することにより、凝固、血栓傾向を促進すると考えられており、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性…

掌蹠膿疱症(ショウセキノウホウショウ)

手の掌と足の蹠の皮膚に紅斑と膿疱ができる皮膚病の一つであり、無菌性の膿疱が反復して出現する、慢性難治性の疾患です。胸肋鎖骨骨化症を合併することが多く、約10%に胸肋鎖骨関節、脊椎に関節炎を併発します。原因は不明ですが、溶連菌やスーパー抗原に…

強皮症(キョウヒショウ)

膠原病の一つで、線維化を特徴とする皮膚・肺・消化管症状と、寒冷や感情的動揺に対する反応として麻痺や痛みが起こるレイノー現象を特徴とする血管病変 です。全身性強皮症は皮膚や内臓が硬化あるいは線維化するのが特徴であり、胸やけ・嚥下障害・息切れと…

ギランバレー症候群(GBS)(ギランバレーショウコウグン)

免疫システムの異常により末梢神経系に炎症が生じ、髄鞘が破壊される(脱髄する)病気です。神経症状は、多くは下肢の筋力低下で始まり、体幹、上肢つい で脳神経領域まで広がり、顔面神経が障害されます。また、自律神経系も障害され、洞性頻脈、徐脈、顔面…

サルコイドーシス(サルコイドーシス)

原因不明の全身性の肉芽腫性疾患をいいます。若年と中年に好発し、両側肺門リンパ節・肺・眼・皮膚への罹患頻度が高く、また神経・筋・心臓・腎・骨・消化器などの臓器も罹患します。最初は無症状ですが、霧視・羞明・飛蚊・視力低下などの眼症状がではじめ…

ウェゲナー肉芽腫症(ウェゲナーニクガシュショウ)

鼻と肺に肉芽腫を認め、同時に全身の血管炎と壊死性半月体糸球体腎炎を示す疾患です。原因不明の全身血管の炎症による病気の一つで、免疫の異常が病気の成り立ちに重要な役割を果たしています。発熱・食欲不振・倦怠感・体重減少などの全身症状とともに、膿…

アナフィラキシー(アナフィラキシー)

ハチ毒や食物、薬物等が原因で起こる、急性アレルギー反応のひとつです。蕁麻疹や紅潮等の皮膚症状や、ときに呼吸困難、めまい、意識障害等の症状を伴うことがあり、血圧低下等の血液循環の異常が急激にあらわれると生命にアかかわるアナフィラキシーショッ…

線維筋痛症(センイキンツウショウ)

首から肩にかけての痛みやしびれ、上肢の痛みやしびれ、腰背部の疼痛やこわばり感、臀部から太ももの痛みと張り感、膝から下腿の痛みやしびれ、眼の奥の痛み、口腔の痛み、頭痛などの様々な疼痛症状が起こる疾患。1990年に発表されたアメリカリウマチ学会の…

イートンランバート症候群

イートンランバート症候群(Lambert-Eaton myasthenic syndrome: LEMS)は、重症筋無力症に似た症状を呈します。原因は肺癌(小細胞癌)に合併する抗VGCC (voltage-gated Ca Channel) 抗体です。この抗体により神経筋接合部でCaチャンネルが作動せずアセチルコリ…

線維筋痛症(Fibromyalgia)(センイキンツウショウ)

首から肩にかけての痛みやしびれ、上肢の痛みやしびれ、腰背部の疼痛やこわばり感、臀部から太ももの痛みと張り感、膝から下腿の痛みやしびれ、眼の奥の痛み、口腔の痛み、頭痛などの様々な疼痛症状が起こる疾患。1990年に発表されたアメリカリウマチ学会の…

重複症候群(チョウフクショウコウグン・オーバーラップショウコウグン)

重複症候群(overlapping syndrome)とは、膠原病には関節リウマチ・全身性エリトマトーデス・強皮症・皮膚・多発筋炎・結節性多発動脈炎・リウマチ熱など、多くの種類があり、一人の人にこれらの病気の二つ以上が重複して起こった場合をいいます。オーバーラ…

全身性エリテマトーデス(systemic lupus eryhtematosus:SLE)(ゼンシンセイエリテマトーデス)

発熱、全身倦怠感などの炎症を思わせる症状と、関節、皮膚、内臓などのさまざまな症状が一度に、あるいは次々に起こってくる自己免疫疾患のひとつで、膠原病の代表的疾患です。顔面紅班・円板状紅班・日光過敏症・口腔内潰瘍・発熱・全身倦怠感・関節炎・心…

全身性エリテマトーデス(ゼンシンセイエリテマトーデス)

全身性エリテマトーデス(systemic lupus eryhtematosus;SLE)とは、発熱、全身倦怠感などの炎症を思わせる症状と、関節、皮膚、内臓などのさまざまな症状が一度に、あるいは次々に起こってくる自己免疫疾患のひとつで、膠原病の代表的疾患です。顔面紅班・…

フィッシャー症候群(フィッシャーショウコウグン)

目が動かなくなり、身体がふらついてうまく歩けなくなる病気で、多くは風邪をひいたり下痢をしたりした後数日して急に症状がでてきます。原因不明ですが、免疫系の異常により自己の神経を攻撃するためと考えられています。目が動かなくなるために物が二重に…

関節リウマチ(カンセツリウマチ)

全身の炎症性疾患で、関節炎が主な症状です。サイトカインを分泌して免疫において重要な働きをしているリンパ球が異常な働きをする結果、異常な抗体が出現して自己の関節組織に結合して関節炎を引き起こします。関節症状としては関節痛・関節の腫れ・朝のこ…