生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

抗リン脂質抗体症候群(Anti-phosphlipid syndrome:APS)(コウリンシシツコウタイショウコウグン)

抗リン脂質抗体の本態は、カルジオリピンに結合して構造変化したβ2-グリコプロテインに対する抗体と考えられています。抗リン脂質抗体は凝固制御因子と結合することにより、凝固、血栓傾向を促進すると考えられており、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、反復性血栓性静脈炎、心筋梗塞を含む冠動脈疾患、高安病、脳梗塞や一過性脳虚血発作、臓器梗塞、脳神経障害、習慣流産・死産などの症状をきたし、全身性エリテマトーデスに合併する場合が多くなっています。