生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

網膜中心動脈閉塞症(モウマクチュウシンドウミャクヘイソクショウ)

網膜の動脈が詰まる病気です。症状は閉塞部位により異なり、視野欠損・急激な視力低下・失明などが起こりますが、網膜の虚血状態は1~2時間で壊死を起こすため早期治療が必要です。網膜動脈の動脈硬化・血栓・炎症などが直接原因ですが、いずれも心臓病や頚動脈の狭窄・閉塞、動脈硬化、高血圧などの関連が深くなっています。大半は急性発症で、数秒間目の前が暗くなる一過性黒内障、頭痛・目の奥の痛みなどにより発覚します。診断は問診・眼底検査でなされ、治療として眼球マッサージと共に血栓溶解薬・網膜循環改善薬などの投与、頚部交感神経節ブロックなどを行います。しかし治療の遅れにより、視力が回復しないケースも多くあります。