生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

慢性膵炎(マンセイスイエン)

急性膵炎の再発が繰り返されることによって成立し、膵臓の破壊が広範囲に起こる病態をさします。膵臓で産生されるインスリンの分泌低下は糖尿病と直結し、その他の消化酵素の分泌低下に伴い、消化・吸収障害が起り、膵石が高頻度で合併します。原因の過半はアルコールですが、胆石や自己免疫によるもの、また原因不明のものもあり、持続・反復する上腹部痛と背部痛が主症状です。

1995年に自己免疫性膵炎という疾患概念が、IgG4関連疾患の1つとし提唱されました。自己免疫からの炎症による膵臓の腫脹から膵管が狭窄されて外分泌機能が低下したり、膵頭部を通過する胆管が狭窄し黄疸を起こすことがあります。日本人に多いようです。