2012-09-02 骨盤内感染症(コツバンナイカンセンショウ) 婦人科 骨盤内感染症(Pelvic inflammatory disease : PID)とは、子宮・卵管・卵巣、その周囲にある腹膜や結合組織に起こる感染症の総称です。原因菌として、以前は結核菌や淋菌が多く、近年では大腸菌類・クラミジア感染によるものが増加しています。急性の場合は、強度の腹痛・腰痛・悪寒戦慄を伴う発熱が主症状であり、慢性期に移行すると骨盤内の臓器が癒着を起こし、下腹部痛・腹部膨満感・下痢・便秘などがみられます。炎症のため卵管が閉塞し、卵管内に膿が貯留すると、不妊症の原因になります。