生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

亜急性甲状腺炎(アキュウセイコウジョウセンエン)

亜急性甲状腺炎は、ウイルス感染によると推定される原因不明の甲状腺炎で、濾胞崩壊による甲状腺ホルモンの血中放出により、一過性の甲状腺機能亢進状態を呈する病態です。30~40歳代女性に多いです。感冒様前駆症状に続き、圧痛を伴う甲状腺腫があり、結節性で硬く、圧痛部はしばしば移動します。頻脈、動悸、発汗、悪寒、体重減少、発熱などの甲状腺中毒症状を起こし、夜間に症状が強く出ます。放置しても8週間くらいの経過で亜急性甲状腺炎は自然治癒します。対症療法としてアスピリンなどの鎮痛剤投与を行います。