生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

脳動静脈瘻(ノウドウジョウミャクロウ)

動静脈瘻とは、動脈と静脈との間にできた異常な連絡通路のことで、先天性と後天性があります。典型的な原因はナイフや弾丸による貫通性のけがです。その他、腎臓透析などの治療で針を繰返し刺す場合、静脈破壊を防止する為に意図的に形成させる場合もあります。診断を確定するにはドップラー超音波検査、また大動静脈の瘻の診断にはMRI検査が行われます。小さな先天性動静脈瘻は、レーザー凝固療法で排除できます。しかし放置すると静脈瘤の状態となり、心臓への負荷で心不全が起こる場合もあります。後天性の動静脈瘻の場合は早急な除去手術が必要となります。脳内に生じた瘻の場合は、コイルやプラグを挿入する注入治療技術が行われることもあります。