呼吸器
肺胞に細菌が増殖し、それに対して白血球を主とする炎症細胞や感染防御物質が集まり、炎症を起こした状態の感染症ですが、それに組織の壊死を伴うのが特徴的な病態です。その結果、肺内に空洞が広がり、液状の壊死物質が空洞内にたまります。口腔内に存在す…
肺胞に細菌が増殖し、それに対して白血球を主とする炎症細胞や感染防御物質が集まり、炎症を起こした状態の感染症ですが、それに組織の壊死を伴うのが特徴的な病態です。その結果、肺内に空洞が広がり、液状の壊死物質が空洞内にたまります。口腔内に存在す…
肺に発生する上皮細胞由来の悪性腫瘍で、90%以上が気管・気管支、細気管支あるいは末梢肺由来の気管支原性癌です。リスク要因として、喫煙習慣・アスベスト・シリカ・砒素・クロム・コールタール・放射線・ディーゼル排ガスなどが挙げられます。咳・胸痛…
塞栓子が静脈血流にのって肺動脈あるいはその分枝を閉塞し肺循環障害を来した状態を肺塞栓症といい、その結果、肺組織に出血性壊死をおこした状態を言います。通常、肺組織は肺動脈と気管支動脈との二重の血液供給を受けているため、肺塞栓症の約10%以下…
塞栓子が静脈血流にのって肺動脈あるいはその分枝を閉塞し肺循環障害を来した状態を肺塞栓症といい、その結果、肺組織に出血性壊死をおこした状態を言います。通常、肺組織は肺動脈と気管支動脈との二重の血液供給を受けているため、肺塞栓症の約10%以下…
発生原因が明らかな肺内の炎症・膿瘍・腫瘍などによる空洞を除く肺内の異常空間をいい、先天的原因により生じます。自覚症状は殆どなく、嚢胞は長期間に徐々に拡大していきます。しかし、拡大により周囲組織への圧迫が起こると呼吸困難をおこし、嚢胞が破裂…
肺胞性肺炎である細菌性肺炎が重症で広範囲にわたると、肺の組織が壊死し、膿がたまる疾患です。特に他の病気がない場合を原発性肺膿瘍といい、肺炎に引き続き発症します。その他、肺がんの中心部が壊死に陥り、これに感染が加わって生じたものや、周囲の臓…
肺胞性肺炎である細菌性肺炎が重症で広範囲にわたると、肺の組織が壊死し、膿がたまる疾患です。特に他の病気がない場合を原発性肺膿瘍といい、肺炎に引き続き発症します。その他、肺がんの中心部が壊死に陥り、これに感染が加わって生じたものや、周囲の臓…
肺好酸球浸潤症候群ともいい、肺や血流の中に増加した多数の好酸球が現れる肺疾患の総称です。多くの炎症反応やアレルギー反応の際に好酸球が増加し、たとえば喘息では特定の好酸球性肺炎が高い頻度で合併します。症状は軽症の場合もありますが、急性では血…
肺好酸球浸潤症候群ともいい、肺や血流の中に増加した多数の好酸球が現れる肺疾患の総称です。多くの炎症反応やアレルギー反応の際に好酸球が増加し、たとえば喘息では特定の好酸球性肺炎が高い頻度で合併します。症状は軽症の場合もありますが、急性では血…
微生物の感染により気管支粘膜に炎症が起こり、痰を伴う咳がみられる状態をいいます。微生物の感染のほかに、喫煙・大気汚染・喘息などのアレルギーによっても起こります。原因としては、ライノウイルス・インフルエンザ・パラインフルエンザ・アデノウイル…
微生物の感染により気管支粘膜に炎症が起こり、痰を伴う咳がみられる状態をいいます。微生物の感染のほかに、喫煙・大気汚染・喘息などのアレルギーによっても起こります。原因としては、ライノウイルス・インフルエンザ・パラインフルエンザ・アデノウイル…
通常、胸腔内の圧は外気圧より低くなっていますが、外傷などで外から空気が流入し肺が縮んで呼吸できなくなった状態をいいます。胸腔内へ空気が流入する経路としては肺損傷、気管・気管支損傷、胸壁損傷があり、多くは肋骨の骨折端による肺損傷に伴って発生…
通常、胸腔内の圧は外気圧より低くなっていますが、外傷などで外から空気が流入し肺が縮んで呼吸できなくなった状態をいいます。胸腔内へ空気が流入する経路としては肺損傷、気管・気管支損傷、胸壁損傷があり、多くは肋骨の骨折端による肺損傷に伴って発生…
気道と肺胞の境界にあたる呼吸細気管支を中心に慢性の炎症が起こる病気です。原因不明ですが、慢性副鼻腔炎を合併しやすく、気道の防御機構に関連する遺伝子や体質的要因の関与が考えられています。症状は慢性の痰、咳、労作時の息切れで、病状が進行すると…
気管支が部分的に異常な拡張をきたした病態をいい、気管支の浄化作用が低下し、細菌などが繁殖して気管支炎や肺炎などにかかりやすくなります。原因としては、先天性の原発性線毛機能不全症候群など、また後天性のものとしては、気管支繊毛運動の機能異常に…
肺の一部が破れて空気がもれ、肺が虚脱した病態です。外傷や胸膜穿刺などの明らかな原因なしに発症したものを自然気胸といい、のう胞(ブラあるいはブレブ)の破裂によって生じます。その他に結核性空洞・肺化膿症・肺包虫症・肺気腫などが原因となって発症…
肺の一部が破れて空気がもれ、肺が虚脱した病態です。外傷や胸膜穿刺などの明らかな原因なしに発症したものを自然気胸といい、のう胞(ブラあるいはブレブ)の破裂によって生じます。その他に結核性空洞・肺化膿症・肺包虫症・肺気腫などが原因となって発症…
肺の病気が原因で肺での血液の流れが悪くなり、肺へ血液を送り出している右心室に負担がかかり、右室拡大・右心不全なった状態をいいます。もともとの心臓病でなく、慢性閉塞性肺疾患、肺結核後遺症、肺線維症などの慢性の肺の病気と、肺血栓塞栓症や原発性…
一般に風邪といわれているもので、咽頭炎や、扁桃腺炎、喉頭炎を一括して上気道炎といいます。外界に一番近く、種々の異物・細菌・ウイルスに接するために、炎症が起こります。原因となる微生物としてはウイルス(ライノウイルス、コロナウイルスなど)が大…
発作性の呼吸困難・喘鳴・咳を繰り返す疾患で、慢性的な炎症が気道に起こり、気道の過敏性が亢進することがその原因と考えられています。抗原の吸入、運動、感染、ストレスなどが喘息発作の引き金となり、吸入ステロイド薬(副腎皮質ホルモン)を中心とした…
結核菌以外の抗酸菌で引き起こされる病気をいいます。結核との大きな違いは、ヒトからヒトへ伝染しないこと、病気の進行が緩やかであること、抗結核薬があまり有効でないことなどがあります症状は咳、痰、微熱、全身倦怠感などがおき、進行した場合は、呼吸…
伝染性が高く空気感染する結核菌による肺感染症であり、年齢に関係なく発症します。代表的な症状は、微熱、咳、痰、血痰、発汗、呼吸困難、体重減少などがあります。肺に侵入した結核菌は潜伏感染により、何年も休眠状態で生き続け、大多数は感染から2年以内…
特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道、呼吸器感染症の一種です。百日咳菌の感染により発症し、菌がつくる毒素により咳がでます。最初は風邪の初期症状にも見える症状が続き、そのうちに、主に夜間に喘息のように咳が発作的に長く続く…
呼吸細気管支と肺胞が拡張し、破壊される疾患です。徐々に進行し、肺胞が拡張と破壊を繰り返すとブラという袋を形成し、肺の血管が細くなったり、肺全体が膨張し、呼吸筋である横隔膜を押し下げたり、心臓を圧迫したりします。自覚としては、体動時の息切れ…
血液の液体成分が血管の外へ滲み出した状態をいいます。肺内で液体成分がたまるため肺のガス交換が障害されて、低酸素血症となり、呼吸困難が現れます。原因は大きく分けて2つあり、肺の毛細血管静水圧が上昇したために液体成分が漏れ出るもの(静水圧性)…
遊離珪酸、石綿、アルミニウム、石炭などの粉塵を、長期間吸入することによって肺の線維組織が異常に増殖して、肺が縮み酸素の交換が充分に出来なくなるになる病気の総称です。症状は、呼吸困難、痰、咳などで、結核、肺炎、慢性気管支炎、胸膜炎、呼吸不全…
気管支に炎症を起こした状態のことをいいます。急性と慢性のものがあり、急性は炎症全般を指し、慢性になると咳や痰が2年以上続いていて、年に3ヶ月以上継続する物を言います。ただし、気管支喘息や肺結核などの、肺や心疾患もあるものは除きます。<AK></ak>
免疫抑制状態にある人が、大気中に浮遊するアスペルギルス菌体を吸入することにより感染します。その病態によって、肺アスペルギローマ、侵襲性肺アスペルギルス症、慢性壊死性肺アスペルギスル症などに区別されています。過去に肺の病気によって形成された…
呼吸によりガス交換を行う肺胞に線維組織が増えて呼吸困難となる病気です。初期症状は労作時の息切れや呼吸困難ですが、広範囲に肺の線維化が起きると血液中の酸素が慢性的に不足し低酸素状態に陥ります。さらに悪化すると酸素吸入が必要となります。抗がん…