生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

骨移植術(K059)

 骨移植とは骨を他の部位に移植し、そこで骨の生着を図ることで、移す骨を移植骨、受け入れる部分を移植母骨といいます。骨腫瘍や骨髄炎による病巣掻爬の後や偽関節、開放骨折による骨欠損、脊椎固定術後の骨欠損の後、欠損部の補填、骨癒合の促進などを目的に行われます。
 移植する骨の材料により「自家骨移植」「同種骨移植」「異種骨移植」などに分類されます。現在日本で行われているのは「自家骨移植」がほとんどです。自家骨移植とは自分の骨の一部を移植する方法です。力学的な安定を得たい時には、皮質を含んだ皮質骨(造骨細胞を含む骨の表層の固い部位)を、欠損を埋めたい時や骨を刺激したい時には海綿骨(骨梁からなる骨の内側の部位。)を移植します。