生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

僧帽弁狭窄症(ボウソウベンキョウサクショウ)

僧帽弁狭窄症は心疾患の一種で、左房と左心室の間にある僧帽弁口の狭窄により左心房から左心室へ血液が流れにくくなる疾患です。ほとんどが小児時期や若年期のリウマチ熱の後遺症として起こります。慢性・発作性心房細動、脳塞栓症、感染性心内膜炎など様々な合併症が引き起こされます。心エコー・ドプラ-法、心電図検査、胸部レントゲン検査、心臓カテーテル・冠動脈造影検査などにより診断されます。治療は薬物療法としておもに利尿薬の使用、手術療法としてはバルーン弁形成術・僧帽弁交連切開術または弁の置換手術が行われます。通常、リウマチ熱罹患後10~20年は無症状ですが、軽度心不全症状発現後に重症化するのに平均5年、死因は心不全と脳塞栓によるものが多くなっています。