生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

マクロアミラーゼ血症(マイクロアミラーゼケッショウ)

血清アミラーゼのみ高値となる状態で、マクロ型という分子が巨大化した変異種のアミラーゼのことをいいます。マクロアミラーゼとはアミラーゼに免疫グロブリンがくっついたものです。分子が巨大化したため、腎臓(糸球体)を容易に通過できなくなり、血中アミラーゼが高値になります。他の膵酵素やアミラーゼアイソザイム等には異常がありません。全人口の0.1~0.2%、高アミラーゼ血症の人の0.5~2.5%にみられます。膠原病潰瘍性大腸炎クローン病・肝機能障害・糖尿病・悪性腫瘍などの疾患で比較的高率に検出されるという報告がありますが、健常者にもみられ、良性の現象で治療が要らないため、血清アミラーゼ検査で経過観察します。