生命保険のための医学知識

生命保険、医療保険の引受や支払に関係する医学知識を都度書いてます。

腫瘍

脂肪腫(シボウシュ)

脂肪が蓄積した軟らかいしこりで、皮下にできて円形や楕円形のこぶ状になります。皮下軟部腫瘍の一つです。体のどこにでもできますが、好発部位は前腕部・胴体・首の後ろで、数も1個〜多数までさまざまです。これができても体に害を及ぼすことはほとんどあ…

骨髄異形成症候群(コツズイイケイセイショウコウグン)

骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes; MDS)とは、血液細胞のがんの1つで、白血球・赤血球・血小板の血液細胞のおおもとになる、造血幹細胞(hematopoietic stem cell; HSC)が異常を起こす病気です。末梢血で赤血球・血小板の減少、白血球数の異常(…

骨腫(コツシュ)

正常の骨皮質と同様の組織が塊となって腫瘤を形成したものをいいます。顕微鏡検査では、正常骨組織の過形成として観察されます。症状はほとんどなく、多くの場合は他の原因でX線検査を行った際に偶然見つかります。

皮膚がん(ヒフガン)

表皮(角質層・顆粒層・有棘層・基底層)、真皮(血管・神経・毛包・脂腺・汗腺・立毛筋)などの組織を構成する細胞が悪性化したものを総称して皮膚がんと呼びます。紫外線の浴びすぎ、放射線の大量被曝、火傷・傷の瘢痕、長期間にわたる感染症の反復などが…

非ホジキンリンパ腫(ヒホジキンリンパシュ)

白血球の中のリンパ球ががん化した悪性腫瘍である悪性リンパ腫のうち90%近くを占める疾患です。頸部・腋の下・足のつけ根などのリンパ節がはれてくることが多く、通常は痛みを伴いません。病気が全身に拡がるタイプでは、発熱・体重減少・寝汗・身体のだ…

膵臓がん(スイゾウガン)

一般的に浸潤性膵管がんのことをいい、発生する部位により、膵頭部がん・膵体部がん・膵尾部がんに分類されます。膵臓周囲には太い血管やリンパ節が存在しているため、これらにがんが浸潤することで全身にがんが転移しやすくなります。リスク要因として、糖…

膣癌(チツガン)

女性性器がんの約1%を占めるまれな疾患です。扁平上皮がんと腺がんという2種類の組織型があり、大部分は扁平上皮がんです。その他の分類として膣から発生した原発性がんと、他の臓器(子宮・外陰・膀胱・直腸など)から転移してきた転移性がんがあります…

直腸癌(チョクチョウガン)

肛門までの10センチ前後の粘膜にできた悪性の腫瘍で、腺腫性のポリープから発生するものが大部分です。主症状は血便ですが、滞便・便秘・下痢などもみられます。食物繊維の摂取不足と動物性脂肪の摂取増加が要因としてあげられます。その他に、排便時の硬…

直腸ポリープ(チョクチョウポリープ)

直腸粘膜上皮に生じた限局性の隆起病変です。きのこ状の茎のある有茎性のものと無茎性のものとがあり、病理組織的分類では腫瘍性と非腫瘍性に分類されます。大腸がん・直腸がんの発生と同じく、動物性脂肪や蛋白質の消費と関係があるといわれていますが、原…

チョコレートのう腫(チョコレートノウシュ)

卵巣にできた子宮内膜症が毎月の生理のたびに出血し、卵巣内に血が貯まった状態をいいます。症状は年々ひどくなる月経痛、月経時以外にもおこる下腹部痛・腰痛、直腸と癒着した場合は排便痛、不妊症などがあります。

肺癌(ハイガン)

肺に発生する上皮細胞由来の悪性腫瘍で、90%以上が気管・気管支、細気管支あるいは末梢肺由来の気管支原性癌です。リスク要因として、喫煙習慣・アスベスト・シリカ・砒素・クロム・コールタール・放射線・ディーゼル排ガスなどが挙げられます。咳・胸痛…

肺嚢胞(ハイノウホウ)

発生原因が明らかな肺内の炎症・膿瘍・腫瘍などによる空洞を除く肺内の異常空間をいい、先天的原因により生じます。自覚症状は殆どなく、嚢胞は長期間に徐々に拡大していきます。しかし、拡大により周囲組織への圧迫が起こると呼吸困難をおこし、嚢胞が破裂…

膀胱癌(ボウコウガン)

膀胱の移行上皮ががん化することによって引きおこされます。確立されたリスク要因は喫煙、職業性曝露によるナフチルアミン・ベンジジン・アミノビフェニルなどがあげられます。初発症状として肉眼的血尿・排尿痛などがおこり、進行するとがんが広がり尿管口…

下垂体腺腫(カスイタイセンシュ)

脳下垂体は前葉と後葉に分かれており多くのホルモンを分泌する内分泌器官です。下垂体腺腫は脳下垂体に出来る脳腫瘍の一種です。症状は、腫瘍が大きくなることによる局所の圧迫症状と、ホルモンの過剰分泌によるホルモン異常症候群とがあります。前者の場合…

星細胞腫(セイサイボウシュ)

脳の主要な構成細胞である星細胞から発生する腫瘍を星細胞系腫瘍といい、星細胞腫・退形成性星細胞腫・膠芽腫の三つに分類されます。一般的な癌との大きな違いは、脳から他の臓器へ転移しないことです。局所症状は、腫瘍によって脳の一部が壊されたり脳が圧…

舌がん(ゼツガン)

口腔がんの一つです。舌前方と舌下面の範囲で発生する腫瘍で、好発部位は舌の両側縁です。初期症状は白斑や紅斑を含むびらんや潰瘍であり、進展するに従い結節等も認められます。発症要因として考えられているのは、飲酒や喫煙などの化学的な慢性刺激、歯に…

セミノーマ(セミノーマ)

通常良性の片側性孤立性の精巣腫瘍です。受精後の初期のまだそれぞれの細胞が全く成熟、分化、機能を持たない時期の細胞を胚細胞といい、そこから発生した胚細胞腫瘍の一つです。肺・骨・肝臓・脳に転移することがあります。

精巣癌(セイソウガン)

精巣は精子と男性ホルモンを造る男性固有の臓器で、精巣がんは細胞の種類によって大きくセミノーマと非セミノーマに分けられます。後者の方が転移を起こしやすく、より悪性の経過をとります。原因不明ですが、停留精巣患者は精巣固定術施行の有無に関わらず…

食道がん(ショクドウガン)

約半数が食道の真ん中から、次に食道の下部に発生し、90%以上が扁平上皮癌です。その他に頻度はまれですが、未分化細胞癌・癌肉腫・悪性黒色腫や、筋層などの細胞から発生する消化管間質腫瘍も発生することがあります。食堂は気管・気管支や肺、大動脈、…

食道がん(ショクドウガン)

約半数が食道の真ん中から、次に食道の下部に発生し、90%以上が扁平上皮癌です。その他に頻度はまれですが、未分化細胞癌・癌肉腫・悪性黒色腫や、筋層などの細胞から発生する消化管間質腫瘍も発生することがあります。食堂は気管・気管支や肺、大動脈、…

腎臓癌(ジンゾウガン)

腎実質の細胞が悪性化して癌になったものを、腎臓癌(腎癌、腎細胞癌、腎腺癌)と呼び、比較的リンパ節に転移しやすくなっています。50~60歳代の男性に多く、また、腎不全のために人工透析を長期に渡って受けている人、喫煙者、塗装工・金属加工業・化…

喉頭癌(コウトウガン)

声帯のある声門、それより上を声門上、下を声門下と呼び3つの部位に分類されます。がんの発生部位により初期症状は異なりますが、最も多い声門がんでは、ほぼ全ての症例で嗄声がみられ、進行すると声門が狭くなる為に呼吸困難症状が現れ、血痰が出る場合も…

喉頭癌(コウトウガン)

声帯のある声門、それより上を声門上、下を声門下と呼び3つの部位に分類されます。がんの発生部位により初期症状は異なりますが、最も多い声門がんでは、ほぼ全ての症例で嗄声がみられ、進行すると声門が狭くなる為に呼吸困難症状が現れ、血痰が出る場合も…

結節性甲状腺腫(ケッセツセイコウジョウセンシュ)

甲状腺の局所が部分的に腫れている状態、つまり甲状腺にしこりがある状態をいい、ほとんどの場合は自覚症状がありません。結節性甲状腺腫には良性のものと悪性のものがあります。良性結節としては、腫瘍性の細胞増殖による腺腫があり、大半は甲状腺機能が正…

肝腫瘍(カンシュヨウ)

肝臓に発生する腫瘍で、原発性と転移性があります。原発性のものは肝芽腫や肝細胞がんのように悪性のものと、血管腫、過誤腫、嚢腫などの比較的良性のものがあります。肝芽腫は、1歳をピークに乳幼児に発症する病気で、胎生早期の未熟な肝細胞から発生しま…

肝腫瘍(カンシュヨウ)

肝臓に発生する腫瘍で、原発性と転移性があります。原発性のものは肝芽腫や肝細胞がんのように悪性のものと、血管腫、過誤腫、嚢腫などの比較的良性のものがあります。肝芽腫は、1歳をピークに乳幼児に発症する病気で、胎生早期の未熟な肝細胞から発生しま…

がま腫(ガマシュ)

舌下部、口底部に生じた大きな粘液嚢胞をいいます。透明感のある半球状のふくらみで、ガマガエルののどに似ているためこう呼ばれています。唾液腺で作られた唾液が排出障害を起こして、組織中にもれ出し、唾液をためた袋状の病変ができたもので、多くが舌下…

肝臓がん(カンゾウガン)

原発性肝がんと転移性肝がんに大別されます。原発性肝がんは、肝細胞がんが約90%、胆管細胞がんが約5%を占め、残りには肝細胞芽腫、肝細胞・胆管細胞混合がん、未分化がん、胆管嚢胞腺がん、カルチノイド腫瘍などが含まれます。主要な発生要因は肝炎ウ…

肝臓がん(カンゾウガン)

原発性肝がんと転移性肝がんに大別されます。原発性肝がんは、肝細胞がんが約90%、胆管細胞がんが約5%を占め、残りには肝細胞芽腫、肝細胞・胆管細胞混合がん、未分化がん、胆管嚢胞腺がん、カルチノイド腫瘍などが含まれます。主要な発生要因は肝炎ウ…

胃癌(イガン)

胃の内腔表面をおおう粘膜から生じる悪性新生物を胃がんと呼びます。進行とともに胃壁深くがん組織が浸透していき、やがてリンパ節、肝、腹膜などに転移します。胃痛・嘔気・膨満感などの上腹部症状がみられますが、胃がんに特有の症状はありません。進行す…